暖春の日差にゾクゾク
風邪の悪寒にゾクゾク
テクノの爽快にゾクゾク
白木蓮の柔肌にゾクゾク
立ち漕ぎの息切れでゾクゾク
見上げてオレンジ宝石空にゾクゾク
目覚まし前に起きてしまう重圧をぶち込め
同僚の仕事に苛立つそんな完璧主義の自分などぶち込んじまえ
浮気で終わったけれど「あなたは白木蓮のような人ね」といわれた思い出をぶち込め
ぶち込め ぶち込め ゾクゾクにぶち込め
ぶち込め ぶち込め ゾクゾクがゾガガガって体が爆発するくらいに
マスカラを付け過ぎだった睫毛なんて 思い出さないように
透明な青色 夕焼けまえの橙色の日差で 朧雲がスモークトパーズのよう
ぶち込め ぶち込め 風邪も爽快も柔肌も息切れも
ぶち込め ぶち込め ゾガガガっとぶち込んで跡形もなく燃やしちまえ
注記:「朧雲(おぼろぐも)」:春の季語です 「スモークトパーズ」:深みのある落ち着いた色合いでブラウンが美しい宝石名