愚痴日記

2004年03月10日(水) 赤い月

 「赤い月」 この映画だけは一人で見たかった

なかにし礼 のお母さんをモデルにした小説で私はどんなに楽しみにしていたか
母が生きていたら 一緒に見たかった
いや 生きていたらきっと一緒には見なかった
母こそひとりでひっそり映画館へ行ったことだろう
そして 満州からの引き上げで亡くした二人の幼な子を偲んだだろうか
でもこの映画は 私が期待していた引き上げの映画ではなかった
愛の物語 だった
映画なんだから記録ではないのだから 当たり前といえば当たり前だが
何気に上っ面みたく思える映画だった
やはり本でしか味わえない感動もあるのだ
以前 藤原ていの「流れる星は生きている」 でも読んだけれど
あの 王道楽土 と呼ばれた満州からの引き上げは
悲惨という言葉では言い表すことができないくらいの辛苦だったはず
母が引き上げてきた時には
ロシア兵からの乱暴から逃れるために丸坊主姿でガリガリに痩せていて
姉と名乗られなければ どこかの乞食が来たと思ったらしくて
落ちこんだ目だけがギョロッとしていたとか
着ていた服も汗じみで筋ができていたと 母が亡くなった時に伯母から聞かされた
母は新京という町に住んでいたようだが
生前 キレイな町だったなぁ と一言だけ言っていた
今 思えば それを話していた母の記憶には
満州の赤い月が見えていたのだろう・・かと思う

今 静かに戦争というものに向かいつつある日本だが
小泉さんの目には何が見えているのだろう・・といつも思っている


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