2003年05月09日(金)
母が家庭用ミシンを買った。 ずっと縫製の仕事をしていたので、 かえって機種選びには苦労した。
だいたい、お店の人は最新式で、 手間のかからないものをすすめてくれる。 色々実演もしてくれた。 うん、これは確かに便利だし、 機能も充実している。
が。
母は工業用ミシンを使っていたのだ。 スカートだって、ブラウスだって、 何だって作る。 何だってリフォームする。 着なくなったブラウスが、 お気に入りなのに裏地の切れてしまったコートに合体するのだ。 新しい裏地の正体は、 母の口から聞くまでまったくわからなかった。
我が家の家庭用ミシンに求められたものは、 母の言うとおりに、 きちん仕事が出来る。 これに尽きた。 最新式の、あんなこんな機能はお呼びではないのだ。
そんなわけで。 買ったのは、予算を数万円オーバーした職人タイプのもの。 うちにある工業用ミシンと同じメーカーさんだ。 結局こうなるのだ。
縫い心地は最高。 使い勝手もいい。 かなり一般的な「家庭用ミシン」の売れ筋から外れているようだが、 これぞ、我が家の「家庭用ミシン」。
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