僕は禿げる。(中略)それでも歌を聴いてくれますか?
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2002年11月25日(月) ナキドコロ

 心に触って欲しくない痛い所があるとする。僕はそこを隠すと駄目になる。だから隠さずできるだけさらけ出すようにしている。

 「隠すと傷は治らない」と母が言った事があった。昔のアスファルトは質が今ほど良くなく、車の通りの多くない所でも舗装して三年も経てばボロボロと細かい石が転がる砂利道の様になる場合があった。僕が住んでいた○○アパートの付近もそうだった。そこで子供は転ぶわけである。
 散弾銃の弾のように、見事に散りばめられた砂利を水で洗い流し、それでも取れなかった分をピンセットで取る。赤チンを塗って黄色い粉をつけ、ガーゼと包帯を巻いて学校に行きたいと願う僕をよそに、母は赤チンの上に大きめのリバテープ(熊本ではバンソウコウをこう呼ぶ)を貼ってトンと叩き、救急箱を閉めてしまった。(別に北産の連載に憧れて同じような方向に行ってるんじゃないですよ)その時の僕の抗議に彼女が言ったのが先の「隠すと傷は治らない」だったのだ。

 今考えると別に深い意味はなく、ガーゼを当てて湿らせておくよりも外気にさらして置いた方が治りが早いくらいの意味で言ったのだろう。しかし、おかしな子だった僕はそれを後生大事にずっと大事に覚えていて、いつの間にか心にも当てはめて考えるようになった。

 意外に真実を貫く言葉だったのかもしれないと思うのだが…。


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