4254.0516の日記

2003年02月05日(水) ぶつかる。


 ■ボランティア。(1日保育。)

 今日はほんっっっっっとに久々に早く起きた。
 (大したことない…。)
 朝からボランティアのため、県内の動物公園に行く予定で。
 いつもは数時間の付き合いの子ども達と1日一緒に過ごす。

 何人か顔の見えない子もいるけれど、結構な人数で出発。
 私は障害の1番軽いYの担当。
 初めてのことなので不安、大変そう…。

 予想通り走り回るY。
 途中までは追いかける追いかける。
 Yは頭もよく、色んなことを言葉でやり取りできる。
 だから一介のボランティアの私には、イマイチ心を許してくれない。
 身体をくっつけたり手をつなごうとすると、途端に不機嫌になって走り出す。
 手ごわい相手。
 でも私は追いかけることくらいでしかYと繋がれる方法が見つからなかった。

 でも、動物や暗闇が怖かったりすると、じりじり寄って来ておびえる。
 そういう時は私も積極的に話し掛ける。
 おやつの時間くらいにはすっかり体を預けてくれるようになる。
 一緒に歌を歌ったり、おやつを口に入れてくれたりする。

 帰りの時間になり、車まで移動しようと思ったとき事件が起こる。
 来た時もそうだったのだけれど、自分のリュックを持とうとしない。
 脱げた振りをして置いていく。
 私が持ってくれると思って甘えているから。
 意思を示さない相手を見抜く。
 でも私は断固「私は持たないからね!」と宣言する。
 Yは「イヤダ!持って!!」の大反抗。

 持ってしまうことは簡単。
 無理やり叱りつけてカバンを持たせることも簡単。
 でも、私はどちらもしたくなかった。
 指導員の皆さんが待ってくれたので、私も辛抱強く話し掛け、待つことにした。

 私が歩み寄ったり、Yの決意がちょっと緩んだり、でもどうしても素直に取りに
 いけなかったり…。
 でも最後には「いやだよー、いやだよー。」といいながら、必死でカバンの方に
 歩いていこうとする。
 自分の中で必死で戦っている。
 何だか涙が出そうになった。

 「偉かったねー!!!」…たくさん褒めた。
 リュックを自分で持つことは出来なかったけど、そこまでの努力を大いにねぎらう。
 Yも「手、つなぐの!」と言って、車まで手をつないで歩いた。

 少しづつ少しづつ大きくなる。
 少しづつ少しづつ伝わる。

 子どもだから、障害を持っているから、言葉がわからないから…だからと言って、
 やっつけでごまかすことは出来ない。
 ちゃんと1人の人間としてぶつかる。
 そうした私に感じられた確かな手応え。

 帰ってくるともう眠い眠い。
 本当にくたくた。
 あー、でも良かったな…今日は素敵な1日だった★

 ♪BGM/J−WAVE


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