Dance日記帳
モクジキノウヨクジツ


2006年01月13日(金) 六年生の足手纏い

常磐津『汐汲み』の稽古が進む。

これほどまでに振り覚えが悪く、身体が思うように動かぬ己を疎ましく思う以外ない。
まるで、記憶喪失かのように、スッパリと抜け落ちている振り。
細かな部分が曖昧というよりも、自分が何処へ向けば良いのか、次に何をすれば良いのか、何もわかっていないのだ。
右へオロオロ。左へヨロヨロ。

今日の稽古では師匠も諦めたかのような素振り。
派手に間違えていようと、視界にさえも入っていない。
それが少しの安堵と少しの焦燥感が入り交じる奇妙な感覚。

確かに稽古途中に師匠が口にしたように、私はまだ踊り始めて半年少し。隣で踊るSさんは既に6年目だ。
小学校1年生が目一杯背伸びをしたところの、鶴亀算の意味さえも不明どころか、ランドセルさえアンバランス、そういう事だ。五頭身のうちは、どんなに背伸びをしたって限界があるというものだ。
身の程知らずとは此のようなことを言うのだ。
六年生の教室の一角に座り、授業を参加するだけでも十分。そう思えば少し気も軽くなる。
足手纏いにならぬよう。


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