また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)

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2004年01月29日(木) 北海道新幹線ーーそんなにしてまでつくりたいか??

 北海道新幹線が本気(?)でつくられようとしているらしい(笑。俺は、実は北海道をこよなく愛するという点から、ずっと建設には反対だ。ただ札幌延伸は財政事情の悪化で、平成45年度(2033年)ということらしいので、あまり心配しなくてもいいかもしれない。はっきり言ってしまうと、俺は北海道の独立性が好きで、本気で北海道は独立していいとすら思ってる。そして北海道が独立した曉には北海道国籍をなんとか取得したい(笑。

 妄想はさておき、今でも飛行機があるし、新幹線をつくったとしても時間的に飛行機には太刀打ちできない。なんか「無駄」という気もするし、やっぱりなんか気持ち悪い。まるで中国の中央政府が西蔵(チベット)自治区の省都である拉薩(ラサ)に鉄道をつなげようとしているのと同じような感じがする。北海道に7年住んで、やっぱり北海道が日本で一番住みやすいと感じる俺は、感情的に「おらが北海道に何をする!!」という感じ(笑。

 ただでさえ道内には無駄な高速道路が建設中であり、もうそういうのはやめましょうという気持ちもある。つい先ほどJR北海道が、線路と道路を両方走れる車両を開発した




というニュースを聞きつけ、検索をかけたら北海道新幹線に関する毎日新聞の記事を発見。北海道教育大函館校の助教授の寄稿記事でなかなか興味深い。

 江差線は本来廃止されてもしょうがない路線であるが、函館・木古内間を第三セクター化するということはおそらく同時に、一部の特急列車(北斗星、スターライト・エクスプレスなど)をのぞき在来線における青森函館間の海峡線の普通列車も廃止するということになるだろう。東北本線や、鹿児島本線の一部区間など、新幹線をつくるために在来線を廃止して第三セクター化するのがはやりだが、どうもなー。東京行くには飛行機があるし、盛岡・仙台と函館間に多くの旅客需要があるとも思えない。

 今となっては青函トンネルも必要だったのかどうか、、、。(明らかに必要なかった!?)もうこれ以上さわらんといて下さい!!(笑


 以下毎日新聞の記事 


「道南に壊滅的打撃」
−−北海道教育大函館校助教授・田村伊知朗氏が警告 /北海道

 ◇「北海道新幹線、新函館駅建設と、それによる北海道の地域社会の衰退」−−本社に論文寄稿

 北海道新幹線の建設問題で、北海道教育大函館校の田村伊知朗助教授(45)=政治学=が論文「北海道新幹線、新函館駅建設と、それによる北海道の地域社会の衰退」を毎日新聞に寄せた。函館市を素通りする新函館駅の位置と在来線の廃止を疑問視。新駅を建設する前に、単線のJR木古内―函館間を複線化し函館を新幹線に結びつけることを提起している。論文(要約)は次の通り。
 道庁と各自治体は新青森駅と新函館駅との同時開業を目指すが、地域社会の発展という観点からは問題だ。新幹線によって道南の地域社会は壊滅的打撃をこうむる。地方自治体が地域社会の衰退を積極的に推進しようとしている。

 ◇函館市「素通り」
 第一の問題が新駅の場所だ。名称は新函館駅だが、予定地は渡島管内大野町。北海道最古の歴史を誇る都市が新幹線網から除外されようとしている。背景には、「札幌と東京をいかに早く新幹線によって結合するか」という思想がある。
 新幹線は全国の主要都市の鉄道網による結合が目的だ。例えば、東海道新幹線は大阪と東京を最短で結ぶなら伝統的都市の京都を経由する必要はない。この例に照らせば、新函館駅を大野町に建設することは、名古屋と大阪を直線で結び、奈良県の生駒山中に新京都駅を建設することに等しい。京都は名前が残るだけで、実質的に新幹線と無関係になる。
 国家財政、道財政の赤字から、新幹線の札幌までの延伸は2033(平成45)年度と言われる。新函館駅は札幌と東京との速達性ではなく、地域社会の均等的発展の観点から議論されるべきである。新函館駅は現在の函館駅周辺に延伸(う回)し、大野駅を経て札幌へ延伸すべきだ。

 ◇在来線存続を
 次の問題は在来線の廃止だ。青函トンネルの出発駅・木古内と函館を結ぶ江差線、函館本線が廃止されようとしている。第三セクター化された鉄道は地域社会の衰退をもたらし、将来は三セク廃止も議論されるだろう(三セクの北海道ちほく高原鉄道は廃止の危機にある)。江差線はJR北海道が維持すべきである。

 ◇江差線を複線に
 この問題を解決するため、新函館駅開業が困難な場合、木古内と函館とを結ぶ江差線の複線化を提言したい。
 木古内と新函館駅を結ぶ費用を、在来線の複線化に転用すると財政負担が軽減、将来の三セクによる衰退にも一定の歯止めができ、将来の新幹線建設にも問題はないであろう。また、新青森駅開業と同時に新幹線を木古内まで延ばしたい。これだと新規の財政負担はほとんどないのだから。(毎日新聞)


倉田三平 |MAILHomePage

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