また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)
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2004年03月08日(月) |
【ほん】「中村天風が惚れた 心を最強にする道 」・「古武術の発見」 |
最近本ばかり読んでいる。どうもそれが自分にとって必要なことのようなのでしょうがない。そういえば、台湾にいるときもこの時期は本を読みふけっていた。
【紀伊国屋Book Webより】
「中村天風が惚れた 心を最強にする道―その十秒間に奇蹟を見た!」
・石井 健次【著】 青春出版社 プレイブックス (1996-09-20出版) [新書 判] NDC分類:789.2 販売価:\810(税別) ISBN:4413016734 221p 18cm ここ一番で「力」が出せる!合気道十段・藤平光一の「気の武道」の知恵。 上がらない、ものおじしない、自分を最強にする方法。
1章 天風、衝撃!「危機」への対話―心を平らにする心得 2章 強い精神力を持ちたければ“力を抜け”―気の武道の核心「臍下一点」の意味するもの 3章 ここ一番に力を出せる技―強者七人を十秒で圧倒する弱者の極意 4章 そして心を最強にする道―“実感”した瞬間、あなたは変わる!
「古武術の発見―日本人にとって『身体』とは何か」
・養老 孟司・甲野 善紀【著】 光文社 知恵の森文庫 (2003-02-15出版) [文庫 判] NDC分類:789 販売価:\571(税別) ISBN:4334782035 273p 15cm(A6)
やっぱり、事実は小説より面白い!宮本武蔵、千葉周作、真里谷円四郎、植芝盛平…伝説の超人・天才たちの身体感覚が手に取るようにわかる。桑田真澄投手が実践して奇蹟の復活を遂げた「古武術」の秘密とは。現代人が失ってしまった「身体」を復活させるヒントを満載。メスと刀が「身心」の本質へと肉迫する。
プロローグ 古伝の“神技”を再現する 1章 無身―「剣は体も有用なり」 2章 道―刀という物差し 3章 和魂―見せない脳の中身 4章 術―身体感覚を組み直す 5章 修行―オートとマニュアル エピローグ 身体という「自然」
【感想】
普通の日本人は昔、江戸時代には走れなかったという。武士は右腕と右足を同時に出しながら歩いていたという。我々が文明開化後、そして特に敗戦後に失っていった一つの記憶の破片。我々はこんなことさえも知らない。
この二冊の本は、どちらも「技」と「心」を扱った内容である。「古武術の発見」では、日本人が「心」を重視するあまりに起きてしまった弊害について、「身体」を決して軽視してはいけないという視点でとらえ直そうというようなスタンスを感じる。「生きるか死ぬか」をかけていた武道と勝ち負けに終始するスポーツとどうちがうのか、観念論・精神論と技術論の関係、座禅の持つ弊害にも軽く触れたり、かなり幅広く対談している。おそらく、武道・武術関係の知識をある程度持っている人がこれを読むともっとわかることがあるのかもしれないと思った。面白かったのは「兵法家伝書」の中で、心の置き方について「どこにも置いてはいけない」と書いてあるというところ。
一方で「心を最強にする道」は、もっぱら藤平光一の伝記という感じで、合気道の「力を抜く」「氣を出す」などの技を実践する藤平とその弟子の話という感じ。なんとも気分爽快なお話で、昔の少年たちはこういうノリでわくわくしながら剣豪小説を読んで育つのかな、、などと思ったりした。どうも武術系統の本は面白く当分いろんな本を読むことになりそうな気がする。
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