| 2011年06月01日(水) |
めんどくさい世界とは手を切ったんだが |
ちょっと今日はのんびりしてネットの波を漂っていたら、厄介な問題を目にしてしまった。 まあ、BLと同性愛の問題なんだけど。 異性愛者の女がポルノとして男同士の恋愛をもてあそぶことに嫌悪感を持つゲイの人もいる。 BL作品の中にしばしばホモフォビア(同性愛嫌悪)が隠されている、というのは定説になった。 あくまでもテクスト分析として(つまり、研究業績として)それを主張するのはいいことだと思う。てか、理解できる。 「新しい」し、メカラウロコでもあった。 でも、「だから腐女子もBLも消滅すべき」みたいな流れになると、「おいおい」と思う。 あと「変態趣味だから自ら隠れろ」もなんか、違和感がある。 いや、隠さなくていいという意味ではないが・・・それって一周回ってやっぱりホモフォビアの容認じゃないのかというか。 ついでに、「セクシャルマイノリティの男をセクシャルマジョリティに属する腐女子が差別(抑圧)している」というのも、私はちょっと首を捻る。 言い方悪いけど「白人の女と黒人の男ではどちらが抑圧者?」問題というか。 セクハラカルタのときにも思ったんだが(ご存じない方はツイッターで検索してみて下さい)、一部のゲイの男性は、むやみにヘテロの女性を敵視する傾向がある。なんていうか、「ヘテロの女である」というだけで「我々の敵」としている感じ。 そういうとき私が思うのは、「あなた方はこの社会の何を変えたいのか? ヘテロの女を敵視すればそれが叶うのか?」ということ。 ホモフォビアと同質の女性嫌悪でない、というのなら、ヘテロの女であるというだけで敵視するようなことはないと思うのだが。 ついでに。 悩むのは、かたや
「BLはファンタジーだから現実のゲイとは違う、なんて言い訳は通用しない!」
と言う人がいるかと思えば
「BLと同性愛は違うのに一緒くたにしてる腐女子はタチが悪い」
と言う人もいるわけ。
じゃあどうすればいいんだと(笑)
こういう問題、考え出すとそうとう深いからもう研究分野から手を引いた私としてはあまり突っ込みたくないんだけど。
ただ。
しょせんは何もかも紙の上のインキの筋(もしくはドットの集積)でしかないって気持ちがある。 これだけBLの発行数が増えて、何が変わった? この世界の何が変わったんだろう? あるいは。 「腐女子的なもの」の氾濫によって、「実害」をこうむる存在は誰なのか?という問題。
最近あんまり難しいこと考えてないから疲れてきた。 続くかもしれないし続かないかもしれない。
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