カンラン 覧|←過|未→ |
私は毎月たくさんのデータを台帳に書き留めていくという作業をしています。 長期間保存しやすいようにコンパクト仕様になっているため, めちゃくちゃこまかい字で記録していかなくてはなりません。 ちょっとずるしちゃおうかなぁ・・・と いけない考えが頭をよぎることもしばしばなのですが, これがまたあとあと大変なことになっても困りますし。 それに,ときにこの台帳を使って上の人が探しものをすることも少なくないので。 書くべきか書かないべきかで悩んだときには いさぎよく書いておくようにしてるわけです。 骨折り損に終ることも星の数並みに多いですが。 右中指のタコは真っ赤っか, 頭の中は砂嵐状態。 件数にもよりますが,毎月まるまる2,3日ぐらいは費やしているんじゃないでしょうか。 そんな私の姿を見て, 「・・・写経?」 と言った友達もいます。 自分の字でぎっしり埋まったページを見ると,酔いそうです。 今日は,いい音をさせながら私の台帳をめくっていたすぐ上の先輩がひとこと。 「エスちゃん。字,すんごい移り変わってるね。」 のぞきこんでみて・・・たしかに。 平成12年度に私が書いた台帳の字は,まるで別人のもののよう。 かなりしぶめです。 現在の14年度のものになると,なんだろう,角張ってきてるかな。 より直線的。 しかも慣れのせいか,ところどころに意識消失した痕跡が散りばめられています。 枠からはみだして文字が流れていたり。 ちなみに通知書にずらりと書かれた数字は釘文字のよう。 ふと,大学で選択履修した習字の最初の講義を思い出しました。 文字は人をあらわす,という話。 おもしろくて聞き入ったのを覚えています。 たしかに私が誰か知らない人と書面のやりとりをするとして, 機械できれいに打ち出された文字の羅列を受け取るよりも その人の書いた文字で受け取った方が その人に関するたくさんの情報を得られるような気がします。 几帳面な人っぽいな,とか, おもしろそうな人だな,とか。 何となくではありますけど。 時々,想像もつかないような文字を書く人もいますね。 暗号?・・・みたいな。 何はともあれ,私の書く文字が変化してるのは事実。 ということは,私が人に与えるイメージ, もしかしたら私自身に変化が起こったのかも知れません。 ただ思うことは・・・ 小学校入学時にお母さんが 一生懸命ひとつひとつに私の名前を書いてくれた算数セット。 私の場合,ああいったものに書き込みたくはないようなへんてこな文字です。
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