カンラン
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2003年06月12日(木) 記憶のための記録





おばあちゃんが死んだ。





長年にわたりあれこれ問題の種そのものだった

あのおばあちゃんはもういない。





私たちはまるで騙されたかのように取り残された。

突然。





まるまるころころとしていた体は

他界するほんの少し前にしゅるしゅるとしぼみ、

細ぉく薄っぺらになっていた。





東京から舞い戻ってきた弟のアールは、

「実感がない。」とぼそっとつぶいた。





おばあちゃんが死んだ朝、

私は生理になった。

ずんと重たくなる体を感じながら、

生きているんだなと

病院のトイレでぼけっと思って泣いた。





おばあちゃんがいなくなり、

ほんの少し軽くなってしまった地球の上。








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