カンラン 覧|←過|未→ |
友達に連絡をとってみる。 何せ過ごしよい時季の日曜 ・・・つかまらんだろな、と思えば 案外すんなり繋がった。 とは言え、 お互いなかなか布団から抜け出したくない気むんむんなので、 結局3時にお茶をすることに。 久しぶりに会った彼女はすっかり髪が伸びてて、 ちょっとうらやましく思った。 ようやくベリーショートの域を脱したばかりの私には 途方もなく遠い道のりだわ。 これからにしたって伸ばしていくのか 突然さくさくっと切ってしまうのか相変わらず未定。 その瞬間は恐ろしく気分的なものによって訪れるのが常なのだから。 夏も過ぎ、冷たいものを注文できるごくごく短い季節の到来を実感。 クーラーではなく、 開け放たれた窓からの空気の動きを心地よく感じる。 4種のベリーのスムージーは思っていたより うんと真っ赤っかで、 お腹ごと染まってしまいそうだった。 手のひらからぽろぽろ落ちてしまうぐらいちいさなことや、 思いっきり腕をのばしても到底太刀打ちできないぐらいおおきなことを あれやこれやと話しているうちに テーブルの上にあったものはすっかり消えてなくなっていた。 ちょうどまる一年分ぐらい喋った。 そうそう。 あの島に行ってからもう一年が経っていた。 その後時間はゆっくりと、 けど確実に私のまわりを変えてったんだ。 不思議な繋がりは現在へと続く。 パーティー帰りと思しき人々溢れる街なかをあちこちひやかして歩いた。 夕食を終えた帰り道では、 さっきまで気持ちよく染みわたっていた オリオン・ビールと残波のシークワサー割りが 私の中をどぷんどぷん暴れまくり、 少し冷や汗した。 嗚呼、たったの二杯しか飲んじゃいないというのに。 情けないったらありゃしない。
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