カンラン
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たからものがいっこふえた。 雨が降る前にと出かけた先の植物園で、一度真ん前に立って背を向けて、二度目に決心。硬貨を数枚ちゃりんちゃりんと投入して得た、金のコイン。昔から遊園地とか観光地に二台並べて置いてあるあの機械。興味を持ったことは何度かあるはずなんだけど、実際お金を入れたのは人生28年目にして初めてのこと。一台目でコインを買って、二台目で文字を打ち込む。むかしむかしのダイヤル式の電話機みたいに指で、じー、じー、っとまわすと、がしゃん、がしゃん、と大げさな音をたてて一文字一文字刻印される。この一連の体験自体も貴重だったのだけれど、わずかな光をとらえてぴかぴか輝く記念コインがとってもかわいらしくて、ずっとずっと握っていた。表(←本来どちらが表なのかわからないけども。)に植物公園の文字と柄、裏っ側のカトレアの花のまわりにあれこれ悩んだ挙句に刻んだ変な文字の羅列。(←ほんとにおかしい。)
夜。あまりにもかわいらしいので、寝る時間を少しけずって専用の袋を作った。まくらの下敷き、いい夢見れますように。
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