カンラン
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ぴのきの帽子のゴムをつけ直しながら、自分の堪忍袋の緒も補強すべきなんじゃないの?などとぶつぶつ思う。 皮肉を壁にぶつけて、拾って、またぶつける。延々と。
つちのこ氏の仕事が休みの日、3人揃って過ごすと、楽しい場面ではもちろん楽しいのだけど、どうもぴのきが過剰に興奮して手に負えなくなる。 家では一切ひとり遊びができなくなり、私に抱っこを求めてくる。 ずっと抱っこしてるのもしんどいので、気分転換に公園へ行けば、それなりにはりきって遊ぶものの、その後うちへ帰れば、輪をかけて興奮。いつもなら寝る時間になっても眠らないし、これでもかというほどに駄々をこねる。 この泣き方がとてつもないのだ。
我慢できる、耐えられる、と念じ続けても、どうしても我慢できず、耐えられないときがある。 「あ、限界が近い」と思った途端、頭の中に砂嵐があらわれ、そのざあざあに負けないぐらいの声を上げて泣きたくなる。 こんなにひどいざあざあの中でだったら、大きな大きな声を上げても大丈夫なんじゃなかろうかという苦い誘惑。もちろん、そんなはずはなく、もし実行したらば、きっとかなりキテる。
たいていは寝る前に布団の中で足し算、引き算をして、「いい一日だった」という答えが出せるはずなのに、多分、今日は無理。
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