カンラン
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私たちは結局おんなじ人をとてもとても好きになったんだよね。
ただひとつ大きな違いがあったとしたら、 それは私がおんなであなたがおとこだったということ。
私はこれからもずっとともだちとして永らえていけるけど、 あなたはそういうわけにはいかなかった。
うらやましいだろうね。
私たちはあそこで踏みとどまってお別れすることを選んだんだよ。
私は対岸に手を振ったのだよ。 対岸に立つ君にではなくて。
だって、私にとって、君はもはや君ではないのだから。
私たちは、どこか似ていたね。 それが、少しかなしいね。
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