がらんどうの庭に朝顔が芽を出した。迷い子のように。壁に貼っていたあれやこれやを剥がしたら、なんだか妙にしらけてきて、仮住まい感が漂うようになった。部屋を出るときにいつも覗いていた鏡も消えてしまい、壁紙にぽつんとあいた穴をもう何度見つめたことやら。徐々に段ボールが増えてきました。この中に私たちの生活が詰まっているのだよ。