日々、美しくあれ〜一日一萌〜

 

 


アプラテv  - 2002年10月31日(木)

結局ハロウィン企画は完成できなかったけどすばらしいものをいただいてしまったので許可をとってアップすることにしました。


〜ジャックランタン登場!〜

「…何の真似だ?」
ノックされた扉を開けると、そこには見慣れた黒猫の姿があった。
しかも、なぜかカボチャを頭にかぶり、風呂敷を背中に括り着けて。
「よー、ラテルっ!今日がなんの日だか知ってるか?」
「さあな…」
こいつがやけにうれしそうに話す時はろくなことがない…興味を引かれない訳ではなかったが。
「おれは寝るぞ。お前の星の変な風習なら勝手にやっててくれ」
言って扉を閉めようとすると、黒猫はあわてて駆け込んで来た。
「なんで入るんだよ」
「逃げようったって駄目だぜラテル!これはれっきとした地球の風習なんだからなっ」
「地球の?」
「そう、ハロウィンって言うんだ!文献で調べたんだぜ」
そう言って得意気に、にゃひひと笑って見せる。
「だからさ、ラテル♪お菓子くれよっ」
「はぁ?」
なんだかんだで話を聞く羽目になるのはどうしてなのだろう…?
「なんでおれがそんな事をしなくちゃならないんだよ?!」
そう思いつつも尋ね返してしまう自分がいる。
「ハロウィンの日にはさ、怪物やなんかに仮装してお菓子をもらいに行くんだ」
「怪物ねぇ…」
(それでこの恰好なわけだ。)
とりあえず最大の謎が解明されたことに満足して、ラテルは黒猫の頭からカボチャをひっこ抜いた。
「あっ、なにすんだよラテル!」
「こんなものなくてもお前は充分化け猫だろが」
取り返そうとする化け猫をかわしてほくそ笑む。黒猫はむくれる。うむ、実にいい気分。
「…で、お菓子はくれるのかよ?」
「誰がやるか!」
カボチャのことはあきらめたらしい黒猫に舌を突き出してやる。
と、意外な事に黒猫は楽しそうに笑った。
「いいのかーラテル?そんな事言って」
「な、なんだよ…うわっ!!」
不気味な奴の態度にひるんだ隙に、黒猫がとびかかってくる。
「てっ…!おい、なにすんだよアプロっ!!」
カボチャをつかんでいたことも合間って、あっさり倒されたおれ。
そのおれの上に乗っかって黒猫はうれしそうに言った。
「ハロウィンではさ、お菓子をくれない奴にはイタズラしてもいいことになってるんだぜっ!」
「んなっ…」
「お菓子もほしかったけどさ、ラテルに好きな事できるんならそれもいいよな」
にゃははっと笑いながらそいつは恐ろしい事を言う。
「やめろっ…馬鹿、触るなっ!噛るなっ!ひっつくなーっ!!」
「往生際が悪いぜ、ラテル♪」
「うるさっ…おれにはこんな…んっ…地球の行事なんて……関係なっ…」
「駄目だよラテル、悪魔からは逃げられないんだぜ?」
見上げるそのグリーンの瞳に、おれは本物の悪魔を見た気がした。
「このっ…馬鹿猫ーっ!!」
…お菓子をくれなきゃイタズラするだと?冗談じゃない!熱くなってゆく体を自覚しながら、おれはそんなふざけた行事を考えた先人達を呪っていた。


 〜*〜*〜*〜*〜

ああ、なんてすばらしいのでしょう。
まさかこんなものが送られてくるとは思わなかったので喜びもひとしおでした。
ラストのあれはもちろんそれです。
最近敵海はヨウジュオンリーだったのでアプラテがなんだか新鮮です。



   〜11月1日拝〜

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