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2003年09月08日(月) 大人の器…

ピアノのレッスンというのは、ある程度のレベルまで到達しようと思ったら、長い時間がかかるものです。
そして、その間、常に順調に上達していく…というケースは、ごく稀なのではないかと思います。

お子さんの場合、お子さん自身の成長に伴う様々な感情的な面(反抗したり、自信をなくしたりイロイロだと思います)と、それを見守りフォローしていく親御さんの忍耐の双方に、問題が起きがちです。
長い間に起きる数々の危機を切りぬけられるかどうか…は、親御さんご自身が“上達に必要なもの”に対する経験や知識に、大きく関係するような気がします。
そういう意味では、ピアノのレッスンには、やはり親御さんの力が必要なのですね。

時々、お母様ご自身にピアノの経験がない事を気にされる方を見かけますが、“上達に必要なもの”をご存知なら、ピアノの経験は必ずしも必要ではないように思います。
実際、ピアニストの中には、お母様も音楽の専門家…という方もいれば、そうでない方もいらっしゃいますから。

では、その“上達に必要なもの”が何かというと、これは、なかなか一言で言うのは難しいですね。
素直さだったり、強さだったり、努力だったり、集中力だったり、好奇心だったり、挑戦する気持ちだったり、自分に言い訳しないことだったり…と、その時ごとに違いますから。

指導していて、素晴らしいな…と思うようなお母様を思い返してみると、レッスンがスムーズに行かなくなった時に、お子さんや指導する私の事を責めるのではなく、そのような状況を受け入れて、前向きに努力されているように思います。
そのようなお母様を拝見していると、指導する側にとってもとても勉強になります。

人と人とは、互いに影響しあっているのですね…。
少しでも、良い影響を与え合える器を持った大人になりたいものです…。


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