| 2002年03月25日(月) |
「新暗行御史」をとうしての韓国漫画批評 |
「新暗行御史」(サンデーGX掲載・�´�巻小学館から発売中)
*今回は結構辛口批評になりますので、好きな方はすいません。さきに謝っておきます。
そもそも、この漫画を最初にみたのは書店でした。確か帯に『「井上雄彦氏絶賛!!」』の文字が書いてあり、『「韓国漫画」の先端を行く〜』とかなんとかのキャッチコピーが目について、それから「外国の漫画だから読まないと損」みたいな事もかいてあったのを覚えてます。しかしながら、私は逆にそのキャッチコピーにひかれました!とうとう、漫画(海外の)が逆輸入されてきたのだ!!!しかも、日本にくるぐらいだから、あっち(韓国)ではかなり人気がある作品だろうと思っていました。 しかし、店には買い取りに来ないし(基本的に私は、古本屋で本を買ってます)なかなか、読む機会にめぐまれなかったんですが、この間、k駅のブック☆フで偶然発見!!とりあえず、様子みで立ち読みする事に。
韓国の漫画という事でかなりわくわくで読んだんですが、結論から言わせて頂きます。
いったい、コレのどこが韓国漫画なんだろうか??
設定こそ韓国の物語ですが、他にいったいどこに韓国の独自性があるんでしょうか?設定と物語だけなら、日本人でも使えます。 こまわり、キャラのデザイン、展開(まあ、ある意味これはしょうがないと思いますが)どれをとっても、日本の漫画そのものです。そういった意味でかなりがっかり。
日本の漫画の振り返りになりますが、手塚先生が、それまで、二次元だった漫画に「奥行き」という画法を生み出されてからはや、60年あまり、今では、ジャンル、雑誌が細分化され、画法や画風も人様々になり、いまでは、漫画にもCG処理がされるようになりました。 そして、その中で、資本主義との間のハザマで「売れるパターンを繰り返し」、「人気があるから無理やり引き伸ばし」という現状も随分まえからでてくるようになりました。 私は、今が漫画の飽和状態だと思います。特に、そう痛感させられるのは、焼き直しというか、昔の漫画の「2」ものが最近本当に多いからです。アニメでもそうです。
漫画が日本ではぐくまれてから、60年。あらゆる、物語や展開がでてきました。というか、出尽くしました。今、現役の先生方は漫画を読んで育ったと思います.そして、これからでてくる新人の先生がたもそうでしょう。もう、ある程度、展開や物語が出尽くしたなかでさらに面白いものを作るのは、その先生の才能(独創性、個性)だと思います。現にいま、そういった先生がたによる、たくさんの才能あふれる面白い漫画があります。
しかしながら、(あくまで私の意見ですが)いままで、みたことのない想像のつかないような漫画が読みたい。(日本ではみられないような)奇抜な、ストーリー、(手塚先生が三次元にしたような、革新的な)こまわり、画面、キャラクターがみたい!!!
そう思うようになりました。実際、アメコミ(ぱらぱらですが)は、日本の漫画とはそういう意味で違います。アメリカらしさがよくでてます。(キャラクター、こまわりともに)実はそういった意味での韓国漫画として「新暗行御史」を期待して読んだのですが、日本の漫画そのものなので、がっかりしました。
もし、これがほんとに「韓国漫画の先端をゆく」漫画なら、ちょっと、韓国漫画の先行きが危ぶまれます。(他の漫画は全然よんでないのでそれは言い過ぎですが) これでは、日本の二番せんじです。
そういった意味合いを込めてこの間の「漫画と資本主義」を書きました。漫画を輸出する事によって、世界の漫画の人口をふやして、海外での漫画の供給と需要を増やして欲しいからです。今の日本では非公認の「コミケ」というアンダーグラウンドができるまで成長してます。何万人という書き手がいるなかで、世界ではまだまだ、漫画はマイノリティーな表現方法です。世界の人が漫画をかけばそれだけ面白い漫画やこっちが思いつかないような、漫画がたくさん出てくるかもしれません。また、ぎゃくにそれで刺激をうけた、新しい日本の漫画も生まれてくるでしょう。私は、見たいです。いろいろな国の人が描く漫画が。また、それに刺激を受けた日本の「ネオ漫画」が。(別に、今を否定しているわけではありません。今の漫画も素晴らしいものばかりですが)
そういった意味をこめて、読んだんですが。絵、画力ともに、素晴らしい、話しもそれなりに面白かったんですが。
というわけで、たち読みしただけでかえってきました。ちょっと残念でした。
この問題も「資本主義(売れる法則)と漫画(作家)の戦いと編集(担当)の意義」みたいなのを書きたいので、あらためて後述。もし、ご意見、ご感想ありましたら、↓のメールまでお願いします。
重ねて、誤解のないように申しあげますが、決して今の漫画を否定しているわけではありません。そして、「新暗行〜」を好きな方はすいません。あの作品自体を否定しているわけではありませんので。そこのところをよろしくお願いします。
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