私の彼女。
DiaryINDEX|past|will
2002年10月15日(火) |
叶えてあげられない夢。 |
彼女の日記を読んだ。 なんだか、息ができなかった。 うまく考えられなかった。 考えなくてはいけないんだけど、 頭がまわらなかった。
直は土曜日、友達の赤ちゃんを見に行った。 子供を産むことの大きさをまざまざと見せつけられ、 自分の将来に対してのたくさん不安がわきあがってきたんだと思う。
その事は直の口から聞いていた。 直は、 「こういう不安は、rinに言うべきじゃないのかもしれないけど、黙っていられなかった。ごめんね。。。」 って言っていた。
私にも直の気持ちはよくわかる。本当によくわかる。。。 私も同じことを想い、苦しみ、ずっとずっと答えが出せないでいる。
でも、私の不安は、直と付き合いはじめて、急激にうすれていった。 毎日、不安とあせりばかりだったのに。 不思議だった。 直と付き合い始めてからの私は、 直とずっと一緒に生きていく・・・それも自分の幸せの形なんだって、、、 自然に考えることができていた。
だから、今の私には、 直の不安は、そういう時期なだけで、きっと乗り越える・・・なんて、軽く考えてるとこがあった。
でも、直は、 私が思っている以上に、ものすごく不安で、迷っているんだと日記を読んでわかった。 わかってしまった。 というより、わかっていたけど、考えないようにしていたのかもしれない。
3連休、いろんな事をして過ごした。 動物園に行った。 花火を見た。 植物園にも行った。 家で、すきやきを作った。 直が少しでも楽になれば・・・って思って、私が今まで見たドラマの中で1番好きな「29歳のクリスマス」を見せた。 でも、そのどの時間も、きっと直は、胸の中に大きな不安を抱えていたんだ。
私が、直の歳の時、 もちろんまだ直と出会う前、前の彼女とつきあっていた時、 私は同じことを悩んで、苦しんで、泣いて、迷って、 そして出した結論は、
「ゲイの人と友情で結婚し、家族を作る。」
私の出した結論に、彼女はものすごく傷つき、泣いて、 でも、それが一緒にいられる唯一の道なら・・・と納得しようとしていた。 苦しかった。私も。 でも、家族を作ることをどうしてもあきらめることが出来なかった。 子供が欲しかった。
実際、何人かゲイの人と会い、 そのうちの一人と結婚の話を進めていた。 家族にも会わせ、家のことを相談し、 子供は人工授精でどうにかならないか・・・と、 具体的に話が進んでいった。 いい人だった。 決してお互い、恋愛感情につながることはありえなかったけれど、 家族としての信頼感は持てる気がした。
でも、頭ではこれがベストだ!と思いながらも、 好きでもない人と一緒に暮らし、子供を産むことは、 正直、とても苦痛だった。 頑張って、電話したり、メールしたり、会ったり。。。 しないと・・・っていつも義務感にかられながら。
あの時、本当に苦しかった。 親からのプレッシャー、結婚・出産していく友達。。。 自分が取り残されてしまうようなものすごいあせり。 私自身にも、その時の彼女にもどうすることできなかった。 彼女がどんなに将来を約束する言葉をくれても、 彼女のことがどんなに大事でも、 私の不安やあせりはどうにもならなかった。
結婚しなくちゃ、話をちゃんと進めなくちゃ、と思う反面、 どうしても具体的にすすめることから逃げてる自分がいて、 結婚の話はのばしのばしになっていた。。。 そんな時、直と出会った。
不安・あせりは消え、直を好きになることでいっぱいいっぱいだった。 結婚の話は、ひとまず断ろう・・・その結論にすぐ達してしまった。 不思議と肩の重い荷が降りた気がした。 相手のゲイの人はかなり怒っていた。 その時、ああ、愛情ではない結婚ってこういうことなんだって、 実感した。。。 ゲイの彼は、ただ、結婚がしたいだけだった。 結婚ができなくなってしまったことにだけ、絶望していた。 私なんてあんまり関係なかったのだ。
今、私は、とりあえず結婚を考えることは休んでいる。 考えないようにしている。
結婚、子供。 私には決してあげられない幸せ。 そして彼女からも絶対に与えてもらえない幸せ。
2人で、ずっと一緒に生きる・・・そう決断することはものすごく大変なことだ。 今の「好き」って気持ちはずっと続くかさえ、わからない。。。
私は、やっぱり、いつか子供は産みたいって思っている。 この世に女として生を受けた以上、やっぱり産まないことは後悔することだと思う。 そして彼女もおそらく同じ。
終わりにするべきなのかもしれない。 彼女のことを想うなら。
そして、彼女も同じように思っているのかもしれない。
|