私の彼女。
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2003年01月31日(金) 失う怖さ。

私は臆病ものです。
直を好きになりすぎるのがこわい。

直でいっぱいになりすぎないように、
いつ一人になっても大丈夫なように、
って。。。

そんな気持ちから、オフに行ってみようかなって思ったの。

決して、
他の人を見たいなんて思ってないし、
気持ちなんてぜんぜん冷めない。

一緒にいればいるほど、
一人の夜の寂しさは大きくなる。

直がどこかへ行ってしまう不安に襲われて、
どうしようもなくなる。

私は直と一緒にいるあたたかさをいやというほど知ってしまった。

幸せな中に、ポツンポツンと失う怖さがあって。
今の幸せさえ全部怖いと思ってしまう。


最近、中山可穂の小説にはまってる。
ビアンものを書いてる小説家で。

「花伽藍」(短編集)
「サグラダ・ファミリア」
という2冊を読み終えた。

たぶん、そのせいもあるんだ。
こんなに臆病モードになっているのは。。。

読んでて、苦しかった。

「花伽藍」の最後の話は、
2人のおばあちゃんのお話だった。
もちろんこの2人はビアンで、
もう何十年も一緒に暮らしているんだけど、
2人ともずいぶん歳をとって、
その1人がね、ついに、脳卒中(だったかな??)で、
全身麻痺になって、
ねたきりになってしまったの。
その時、もう一人の人は、思ったんだって。。。

おかしいかもしれないけど、
ある意味、安心と喜びを感じたって。
もう、誰かに嫉妬したり、
彼女がどこかへ行ってしまうんじゃないかっていう不安を、
感じなくてもいいんだ。
自分が、いなければ彼女は生きてはいけない、、、
そんな今の状況に喜びさえ感じる。。。
やっと、本当の幸せを手に入れたような気がする。

なんか、
すごく苦しかった。
すごくわかってしまう自分が。

失う怖さゆえに、自らその幸せを手ばなしてしまったり、
自分の気持ちにふたをしてしまったり。
それだけ好きで、それだけあやうくて。
そんな苦しい恋のお話でした。。。

「失う怖さ」これは、もうどうする事もできない。

でも、その為に、
今の幸せを自ら手放してしまうような事は、
そんなつまんない事は、、、、
私は、絶対にしたくない。

昨日、直は、
私がオフに参加しようとして、送ろうとした未送信メールを見て、
ものすごく怒った。
私が逆の立場でも、同じように怒ったと思う。

直には悪いけど、私はそんな直にすごく安心してしまった。

そして、直は、ひとしきり怒ったあと、
言葉を失って、布団にまるまってた私に、
優しくキスをしてくれた。
あったかかった。
ものすごく、自分の体の中が、
そのあったかさで満たされていくのがわかった。
なんともいえない、幸せな気持ちだった。

すごい人だな・・・って思った。
こんな風に人に対してできる直を、
心の底からすごいと思った。
こんな風に、自分もなりたいと。

私は、自分の弱さや臆病な気持ちで、
直を傷つけるような事は、したくない。。。

どんなに怖くても、
どんなに苦しくても。

あの、直のあたたかさを大事にしたい。

こんなに苦しいほど、好きになれる人なんて、
そう簡単には出会えないから。

私が今手にしているものは、
たぶん、
今自分が考えているよりずっと、ずっと、
大きなものなんだと思う。
その大きさは、失ってはじめて気づくのかもしれない。

それは、今ある「失う怖さ」なんかよりも、
ずっとずっと大きいものなんだ。

つまんない事はしたくない。
たとえ、結果的にうちのめされても、
今は前に進みたい。


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