森岡万貴 徒然記 (黒いブログ)
INDEXpreviousnext


2002年10月23日(水) 3/300

腱鞘炎との果てしない戦いを続けながら、毎日本番をやっとります。
ミュージカル「太平洋序曲」in 新国立劇場。

今日は、昼と夜の2回公演。
すごく嬉しかったのは、夜公演のカーテンコールで数名のお客様がスタンディングオベイションをしてくださったこと!
私の記憶では、凱旋公演初ではないでしょうか。

ニューヨーク、ワシントンDC公演では、連日こちらが圧倒される程の拍手とスタンディングを頂いて、そのパワーに後押しされながら本番をやっていた感じでした。

アメリカでは、お客様から「このチケット代分、いやそれ以上、絶対に楽しんでやるーーッ!!」みたいな気迫すら感じました。だから、笑っていい場面では思いっきり笑う、拍手していい場面では思いっきり拍手する。楽しまなきゃ損!!ってな感じで思いっきり楽しんで、本番が終わったらスッキリして翌日の仕事に備える、みたいな。
ショーが毎日の暮らしのホントにすぐ傍にあるんですよね。

文化や歴史の違いがあるので当然なのですが、日本のオーディエンスはその点とても控えめ。お客様の反応を直に感じる舞台、しかも小劇場はお客様との距離がとても近いので、実を言うとアメリカとのギャップに初めは戸惑ってしまった我々でした。

日本にはスタンディングオベイションの習慣があまりないので、周りの人が誰も立っていないのに自分だけ立ち上がって拍手するのって、ちょっと勇気がいることですよね。こっぱずかしいと言うかなんと言うか、曲に合わせて手拍子する時なんかも一瞬ためらったり。

あと、勢いで手拍子しちゃったはいいけど、それを止めるタイミングが分からず自然消滅みたいになっちゃって、何ともバツが悪い気分になったり。
私も経験があるので、良く分かります。

だから、そんな中で昨日、多分お見受けしたのは3名のお客様が、立ち上がって一生懸命拍手してくださっているのを見て、なんだかすごーく有り難いなぁ、と感激してしまいました。約300人の中で3人ですよ。

アメリカでの熱い熱いカーテンコールに勝るとも劣らない、日本での最高のエールを頂いた気分でした。


maki morioka |HomePage

↑エンピツ投票ボタン
My追加