森岡万貴 徒然記 (黒いブログ)
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2003年10月03日(金) 真昼の月

金木犀の香り。
うろこ雲。
済んだ空気。
高い空。
明るい星。
下弦の月。


すっかり秋ですね。


この時期の空ほど美しいものを、私は知らない。
東京の空だって、まだまだ捨てたもんじゃないですよね。

でもね、不思議なことに、家の2階のベランダからだとくっきり見えてる星々が、階段を下りると殆ど見えなくなるんですよね。ほんと、不思議なくらい。

周りがちょっと明るいと、すぐ見えなくなっちゃう。

だから、私のベランダは、星を見る特等席なのです。
さっきも、コーヒーと和菓子(しか無かったので。。。)持ってベランダに出て、1人でお月見してました。




数年前に、北海道・富良野に行ったんです。
星が、嘘みたいにいっぱい出てて、流れ星なんて、わざわざ探さなくても、ずうっとビュンビュン流れてて、、、。

夜中に1人で毛布を持って宿を抜け出して、草原に寝っころがって星を見てたんですよ。

そしたら、いつのまにか寝ちゃって。。。

でね、そのあたりって、「熊」が出るんですよ。気を付けるように言われてたんです。


ツンッ・・ツンツンッ・・・


っていう感覚でハッと目が覚めた。
辺りはすっかり闇。
どれくらい寝ちゃってたんだろう?
何かが、私の太ももあたりを軽く小突いている。

(うそっ、、もしかして、ク、、クマ!?!?!やば、、、)

こういうときは、、えっと、、死んだフリ!?だっけ!?


私が凍り付いている間も、
ツンッ・・ツンツンッ・・・

って。

だんだん闇に目が慣れてきて、おそるおそる、息を殺してソーッと見ると、、、、





    キ


    ・
    ・

    タ
    キ
    ツ
    ネ


さんだったんですよ。
ちっちゃい目で、ジーーーーッと私を見てるの。

   「そんなところで寝ちゃ、あぶないよ。」

って言ってるみたいに見えた。もちろん言ってないけどね。

  「宿まで送ってってあげるよ。」


でね、本当に、宿まで送ってってくれたんです。
立ち止まったり振り返ったりしながら、私の数歩先を、常に一定の距離を保ってトコトコ歩いて。


宿の明りが見えたら、どこかへ消えちゃった。

夢見てたのかしら?って思ったけど、毛布は夜露に濡れてるし、体は冷えてるし、、。


これね、絵本みたいなホントの話なんですよ。
ロマンチックでしょ!?


いつか、コンサートのMCで話したことがあったけ。
何年前だっけ、、、?
4年、、、?
あれから私、唄うようになって、弾き語りライブをやるようになって、何十曲、書いたんだろう。


いつも想うんです。
悠久の空の下で、ちっちゃな微生物みたいなアタシが4年、ジタバタもがいて音楽つくって、、、いったいそれに何の意味があったんだろう。


でも、



こうしてこの日記を読んでくれている、アナタと出逢いました。




昼間だって、月や星は変わらず、空に輝いてるんですよね。
見えてないだけで。

「そこにずっとあっても、見えないものがある
見えないときも信じて待っていられるだろうか」    from 『Watermark』






maki morioka |HomePage

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