酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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RIKOシリーズで訳ありな、練ちゃんと麻生さんの長い長い因縁の物語。たくさんの登場人物の過去が複雑に絡み合い、最後にすべてがときほぐされます。 非難を恐れずに言うならば、栗本薫さんの魔性の少年(彼はシンガーだったかな)ものを彷彿とさせました。どうしても男性同士の恋愛もの路線は、出てくるタイプがかたまってきてしまうのかなぁ。がちがちに堅い男が男にのめりこむ、とか。女よりフェロモンだしまくって関わる男をどん底に突き落としてしまう魔性の男、とか。 RIKOシリーズでは、練ちゃんと麻生さんの‘訳あり’なところがわからなくてもどかしかったけれど、やっとふたりの関わりの全てがわかりました。運命のいたずら、そうとしか言いようのない物語でした。おもしろいですよーv 練ちゃんに真実を聞いた時の麻生さんの心の声; 夜はなかなか明けない。もう永遠に夜明けは来ないのかもしれない。 ・・・うーん。そういう気持ちになること人生には何度かある。
練ちゃんと麻生さんが出会うきっかけになった事件とその裏に隠された陰謀の物語が、またいつか読めるのかもしれませんね。楽しみです。
『聖なる黒夜』 2002.10.5. 柴田よしき 角川書店
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