酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年10月27日(木) |
『犬死一番の謎』 松村美香 |
新聞記者の美由紀は、幼い頃に父と見た「犬死一番」という文字を追いかける。それは、鹿児島の特攻平和祈念館に保管されているはずだった。しかし、その遺書は無くなり、美由紀はやはり新聞記者だった父と「犬死一番」の遺書がリンクしていくことに気づき・・・
わずか半世紀前に多くの若者が「お国のため」にその若い命を散らして行った。カミカゼと呼ばれる特攻作戦。その死はその当時では「大死一番」であったはず。でも現代人の感覚では「犬死」に近い。たった一点が加わるか加わらないかで意味が全て覆されてしまう・・・。この物語は文字通り「犬死一番の謎」と言うタイトルに惹かれ、読んでみました。馴染みのない文章にテンポを合わせる事に少しだけ苦心しましたが、テンポが合った途端にラストまで一気に読ませてもらえました。なんだかものすごく深いものをもらった気分です。平和ボケしている私にはいい刺激だったと思いますね。キチンとしたミステリーとなっていたと思います。トテモ面白く読ませていただけました。出会いに感謝v
「大死でも、犬死でも、天に召されていけばいい」
『犬死一番の謎』 2005.9.7. 松村美香 郁朋社
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