酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年03月01日(水) 『快楽の封筒』 坂東真砂子

 引っ越した先の隣の主婦を狙う男、留学先イタリアの大学時代の男友達3人と寝る女、田圃で他所の亭主に抱かれる女、女子大時代にいきなりキスをしてきた女友だちと再会する女、旅先で美しい少年にハジメテの体験をする少女、女友だちの男にちょっかいを出す女、自分の性を母に理解してもらう事を諦めた女、隣の男に抱かれる様を亭主に目撃される女・・・

 出るわ、出るわ、エロい話のオンパレードっ!!! これがまた坂東真砂子さんの手に料理されると一筋縄ではいかない余韻を残すのですよね・・・。すごい作家さんだと思います。どれもこれもエロ・セクシーでめろりんめろりんになりながら読みましたが、一番身につまされたのは『母へ』でした。いろんな事情が織り成し、私にとって母親の存在は異様に大きい。荷となり、足枷にもなる。それでもソノ心を砕きたくはない・・・そういうことを思いながら読むと心にものすごく痛かったです。
 短篇集なので読みやすいですし、女の人にはオススメでありますよv

 これは、私がずっと心の中で、お母さんに出しつづけてきた手紙。お母さんは、これをたびたび受け取ってきたはずです。だけど、私はこの手紙を書かなかったふりをし、お母さんもまた、読んだりしたことはなかったかのように振る舞ってきた。
 この手紙は、書かれたけれど、存在しなかった手紙。いつか、この手紙を読む日が来るのでしょうか、お母さん。

『快楽の封筒』 2006.1.25. 坂東真砂子 集英社文庫



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