酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年03月16日(木) 『厭魅の如き憑くもの』 三津田信三

 怪奇幻想作家・刀城言耶(とうじょうげんや)は神々櫛(かがぐし)村へ取材に赴いた。この村では憑き物筋の「黒の家」と非憑き物筋の「白の家」の対立があり、神隠しと言われる子供達の失踪が続いている。生霊に取り憑かれた少女、死んだはずの姉の存在に慄く少女、かつて不気味な体験をした少年・・・この村では今もまた怪異に怯えているのだ・・・

 うー、しびれました〜。こういう幻想的な怪異物語でここまでキチンと読ませていただけるとおおいに満足であります。しかもキチンと謎解きもあり、ソノ上心をそそる《落ち》(=お約束)があって・・・。かなり好みなのであります。この世の中には不思議がいっぱいだなぁとしみじみ思うのですね。白と黒で割り切れるもんじゃないんだなぁ。

「谺呀治家は憑き物筋の家柄で黒、神櫛家は非憑き物筋の家柄で白 − などというように、白黒をはっきり決められることなど、実は世の中には少ないと思うんだ」

『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』 2006.2.28. 三津田信三 原書房



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