酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年06月13日(火) 『家族会議』 吉村達也

 沢木孝は妻・麻紀と相談して3歳と6歳の息子の情操教育を兼ねてはじめての家族会議を行う。しかし、結局は孝と麻紀の思っている方向に息子達を誘導するという後味の悪い会議となってしまった。反省するふたりだったが、麻紀が倒れ、あっけなく死んでしまう。途方にくれる孝の前に現れたのは麻紀の母。義母は勝手に家に入り込み、息子達のためと言う大義名分を振りかざし、孝の生活さえ干渉するようになる。義母の存在に圧迫感を感じた孝は13歳年下の絵里と再婚を決意する。予想通り義母の激怒→壮絶な嫁いびりがはじめるが、絵里は動じない。なぜならば絵里にとって『不幸だから人生は素晴らしい』ものだから・・・

 娘を亡くして孫を育てたいがゆえに婿の家に強引に入り込んでくる義母。13歳年下で不幸大好きな再婚相手。孝はこの妙な二人の女に挟まれて地獄へまっさかさまに落ちて行く。でも結局は孝という男の軸がしっかりしていないからそういう災厄の女を二人も呼び寄せてしまった訳で。優柔不断はよくないなぁ。あと寂しいから大変だから、そういうので再婚をいそぐなんてろくなもんじゃねぇx 

「愛しあいながら別れたふたりは、じつはまだ別れていないんだよ。あの世とこの世に別々に暮らしているだけで、まだまだ心はつながっている」

『家族会議』 2006.4.25. 吉村達也 集英社文庫 



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