酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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畝原は、依頼された少女を探し出す。依頼人は少女の義理の母。少女は義母を毛嫌いし、自分が援助交際していたことが父親に知られたら死ぬと畝原にわめく。一件落着と思っていたところへ少女の近隣から依頼が舞い込む。飼い猫が首を切られて殺され、怪文書が投げ込まれていたと言うのだ。その家には北海道で有名な詩人が住んでいる。依頼を受け、動き始めた矢先に殺人事件が起こり・・・!?
東直己さんの畝原探偵シリーズの新作です。ヘビイな体験を重ねる畝原探偵がまたまた陰惨な事件に巻き込まれてしまいます。今回の事件の発端となる少女が忌まわしくて・・・吐き気がしてしまいました。こういう感覚的にズレて摩耗してしまった少女達はどんな女性になっていくのだろうか。自分の性を切り売りして平気だなんてどうにもこうにも気が滅入って仕方なかったです。また畝原にとっての義理の娘の真由が畝原を手伝ってインターネットでの掲示板の会話を分析し、畝原にレポートするのですが、なんとまぁ垂れ流しの会話であることかと暗澹たる思いになりましたね。匿名で攻撃的で悪意だらけ。いったいなにが楽しいのだろう。剥き出しの悪意に平気で接する事ができる感性がもはや私には解読不能。畝原も時代とのギャップを感じた事でしょう。よく「魔が差す」と言いますが、ほんの一瞬の魔で人生が崩れてしまうこともあって・・・なんともxxx このシリーズは本当に大好きなのですケレドモ重くて痛くて辛かったです。ほんの少しの希望の光が救いと言えば救いでした・・・。なんだかやりきれないなぁ。
「人間は、とんでもない出来事を引き起こす力も持っているんだよ」
『墜落』 2006.6.8. 東直己 角川春樹事務所
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