酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年06月30日(金) 『贄の夜会』 香納諒一

 木島喜久子は《犯罪被害者家族の集い》の帰り道、目取真(めどるま)南美を食事に誘う。家族を犯罪によって失ったPTSD(外傷後ストレス障害)に悩むふたりは互いの悲しい過去を語り合う。ハープ奏者の喜久子のコンサートを聞きに行く約束をし、別れたふたりが殺されて発見された。喜久子は両手首を切断され、南美は石段に頭を叩きつけられて。残虐な事件を担当することになった警視庁の大河内は、目取真(めどるま)南美の夫を不審に思う。事件を調べるうちに事件当日のパネラーゲストの弁護士が19年前の猟奇殺人犯だと判明する。当時14歳だった弁護士は少年を殺し、頭を切断し、頭を・・・・。

 内容が快楽殺人、猟奇的殺人、少年法、透明な友人、スナイパー、警察スキャンダル等など盛りだくさんでした。好みな路線であるにもかかわらず読み通すのに時間がものすごくかかってしまいました。文章と相性が合わないのかテンポ良く読み進めることができなかったのです。読了後も面白かった!のにのになにやら悶々としたものが残っています。さっさかと読めていたらただ「面白かった!」で済むのになんだか残念気分。視点があちらこちらしすぎだったからじゃないかしら。

 文は人也だよ。文章の成り立ちは、人の声や喋り方と同じくらいに、その本人を特定する材料となる。

『贄の夜会』 2006.5.30. 香納諒一 文藝春秋



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