酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2006年07月22日(土) |
『海のふた』 よしもとばなな |
西伊豆に戻って大好きなカキ氷屋を開いた私は、母の親友の娘はじめちゃんと一夏を過ごす。心に傷を負ったはじめちゃんはさらさらと過ぎて行く時間と自然と共に少しずつ少しずつ再生して行く。それを見守る私は・・・
よしもとばななと言う作家さんは恐ろしい人だなぁと思います。人間の本当の姿が見えているのではないかしら。彼女はトテモ美しく生きているのだろうと感じます。こういう人に出会えたら関われたらどんなに心豊かに生きれるだろう。文章を通してのヒーリング。彼女はそういう作家さんなんだなぁ。
人が人と出会うとき、ほんとうは顔なんか見ていないのだと思う。その人の芯のところを見ているのだ。雰囲気や、声や、匂いや・・・・・・そういう全部を集めたものを感じとっているのだと思う。はじめちゃんの芯のところは、全くぶれていなかった。たいていの人が何かしらあいまいなところを印象の中に持っているのに、はじめちゃんはただただすっとまっすぐで、少しかげりがあって、とても強い感じがした。
『海のふた』 2006.6.25. よしもとばなな 中公文庫
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