酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年08月24日(木) 『愛されてもひとり』 新津きよみ

 定年を機に夢を叶えて安曇野に移り住んだ夫と絹子。なんでも出来る優しい夫にベッタリ依存して生きていた絹子だったが、ある朝、夫が脳梗塞で急死。途方にくれる絹子に息子夫婦が同居を申し込んでくる。息子の嫁と全く合わない絹子は、自立する道を選ぶ。ひとりで生きる楽しさと不安を噛み締めながら、絹子は自分の心で足で生きはじめるのだった・・・。

 60過ぎで初めてひとりで生きていこうとする、なかなか健気な物語でありました。どちらかと言うと苦労知らずのおっとりした奥様だった絹子が割合に根性を見せるあたり小気味良かったですv なぜならば、息子の嫁がものすごく感じ悪いから!(怒) この嫁、なにもかも自分を軸にしか考えられない超自己中x キャリアウーマンだケレドモ子どもは欲しいし、産んでも仕事は続けたい。ならば義母に家事やらベビーシッターやらせてしまえばいい・・・と、そういう考え方丸出しで絹子に接するのですね。そんなのいくらおっとり絹ちゃんにしたってイヤだべさー。まぁそれでも少しずつ考え方が変わって最後の方ではちょっとマトモになりましたけど。でもヤダな、こんなバカ女。心がない。一刀両断だ、コノヤロー。絹ちゃんもアマあまだし、抜けてる。だけど自分でなんとか頑張ろうとする心意気がカッコいい。がんばれ、絹ちゃん!だったのでありました。だいたい人のことナンダカンダ知りもしないで言うんじゃないよー。ほっとけ。ばかー。

『愛されてもひとり』 2006.7.30. 新津きよみ 詳伝社文庫



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