酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2006年11月02日(木) |
『芥子の花 金春屋ゴメス』 西條奈加 |
日本で鎖国をしている国・江戸国。江戸から阿片が流れ出したとされて、長崎奉行馬込播磨守=ゴメスが調査に出張る。辰次郎はゴメスの新しい子分・女剣士朱緒にほのかな恋心を抱きつつ奔走する。江戸の窮地を救えるか!?
怪物ゴメス親分(♀)ものの2作目であります。日本の中で独立しかも鎖国をしている江戸はまるでテーマパークのようで面白いです。でも残念ながら鎖国をしているので気軽に出入りできる場所ではない・・・うーん、行ってみたい。意表をついた設定とゴメス親分の異様さが物語の魅力だと思います。難を言えば文章のつながりがなめらかではなく、読み進めるのがちょっとタイヘンだったことでした。これは前作もそうでした。文章との相性なのかしら。どうかなぁ・・・。それでも内容が面白いのでエンディングにたどり着けました。なのでどうやら次につながりそうな置き土産があったので期待して待っています。
「どうあっても並みに生きられぬというのは、ひどく難儀なことではないのかの」
『芥子の花 金春屋ゴメス』 2006.9.20. 西條奈加 新潮社
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