酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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珠世はギリギリ20代ヒッキー処女。母親との確執に悩み、鬱々と毎日を生きていた時に清らかな美少女と出会った。少女の名前はありさ。ありさに導かれ、サポーターとなり、同志の友達も増えた。なのにある日ありさが殺された。珠世は自分を助けてくれた珠世を殺した犯人をつけとめようと・・・!?
渡辺容子さんの小説を好きでした。だから今回の新刊は本当に嬉しかったし、違和感を感じながらも読み終わりました。ご自身がサッカーファンでいらっしゃることは存じておりましたし、作品に投影するもよしだと思います。でも・・・この詰め込みすぎの何でもありな切り口っていかがなものか、と落ち込んでしまいました。あまりにも期待が大きくて自分的に外れてしまうとつらいものだなぁとしみじみしてしまいました。もちろん物語としてはそれなりに読ませてくださいましたし、これで渡辺さんをはじめて読んで好きになる方もおいでだと思います。それくらいのレベルではあると思います。でもでもファンと言うものはそれはそれはわがままで贅沢だから口が奢ってしまうと前以上を求めてしまうものなのですね。ああ、次は何年後にどうなっているのかしら。それでも読まずにはいられない方ではあるのですケレドモねぇ・・・。
『魔性』 2006.11.20. 渡辺容子 双葉社
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