絵童飛鳥のエッセイ
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真っ白な紙
真っ白な紙の上に、絵を描いた。 それは、可愛らしい絵だった。しかし、紙は汚れた。 真っ白い紙だったのに、絵を描いたことで、紙は汚れた。 紙の余白部分に、また絵を描いた。しかし 紙は、どんどん汚れていく。 消しゴムで消してみても、答えは同じ。 紙は汚れる。
しょうがないから、紙を燃やした。消えて無くなるように、 汚い紙は見苦しいから、紙を燃やした。 紙は、灰になって、風にのって飛んでった…。
もう僕は絵が描けない。紙がないから絵が描けない。 もう一度、僕が絵を描くなら、 また、最初から絵を描くなら、 紙を変えなくてはいけない。でも、その紙もいずれ汚れる。 汚れない紙は無いのだから。 僕は、絵を描くのを止めよう。 そう、汚さなくていいように。 そう、真っ白のままであるように…。
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