絵童飛鳥のエッセイ
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2002年06月14日(金) 真っ白な紙

真っ白な紙の上に、絵を描いた。
それは、可愛らしい絵だった。しかし、紙は汚れた。
真っ白い紙だったのに、絵を描いたことで、紙は汚れた。
紙の余白部分に、また絵を描いた。しかし
紙は、どんどん汚れていく。
消しゴムで消してみても、答えは同じ。
紙は汚れる。

しょうがないから、紙を燃やした。消えて無くなるように、
汚い紙は見苦しいから、紙を燃やした。
紙は、灰になって、風にのって飛んでった…。

もう僕は絵が描けない。紙がないから絵が描けない。
もう一度、僕が絵を描くなら、
また、最初から絵を描くなら、
紙を変えなくてはいけない。でも、その紙もいずれ汚れる。
汚れない紙は無いのだから。
僕は、絵を描くのを止めよう。
そう、汚さなくていいように。
そう、真っ白のままであるように…。


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