朝焼けの詩
ふと見付けた風景とか
ふと気付いた思いとか

2003年03月11日(火) 忘れ雪、そして紫の君

春先に花弁のようにヒラヒラ舞う雪を、
忘れ雪と言うそうです。
他にも色々と呼び名があって、有名な名残り雪、他には涅槃雪、淡雪、細雪など。
いずれも儚く消えていく雪たち・・・

これらは、「忘れ雪」(新堂冬樹著/角川書店)を読んで
知りました。
この本の感想を述べるのは今回は抜きにして、
(まあ色々と事情があるのです)
「忘れ雪」という呼び名、とても気に入りました。

忘れ雪に願いをすると、その願いは叶うんだって。
今度もし忘れ雪が降ったら、願い事をしよう。

****

友達から、可愛い鳥の置物を頂きました。
とても愛らしくて、何だかあの子に似ていて、
眺めていたら涙が・・・

三年前の秋、君は私を置いていってしまったね。
そして、独りぼっちにしてくれたよね。
「忘れ雪」の中に、私が叫んだのと同じ台詞があって、
涙ぐんでしまったよ。
「置いてかないで、独りにしないで!」って。
君は本当に可愛くていい子だったよね。
いつもいつも私の顔を見ると飛びついて来て、
ほっぺたを撫でてやると気持ち良さそうに首を横に倒したね。
今でも君の感触が、この手に残っているよ。
暖かくて可愛い足と、ふわふわした綺麗な紫の羽。
あんなに私を好いてくれた子は、後にも先にもきっとお前が最後。

君は、天使に突然連れ去られていってしまったけれど
そちらは暖かい?もう辛い事なんて一つも無いよね。
みんなと幸せに暮らしてるよね。
そして、きっと私を見ていてくれてるよね。
君たちが近くにいるのを時々感じるんだよ。
おかしいでしょう?姿も見えないのにね。

紫の君。
今でも君を忘れられないよ。
君に似た子を見るだけで胸がいっぱいになるよ。

大好きだった。
ううん、大好き、これからも。


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*Elly* [MAIL] [HOMEPAGE]
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