Leonna's Anahori Journal
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穴馬ギリシャの予想外のがんばりで番狂わせ状態のユーロ2004。
連覇を狙う本命フランスは、ジダンが最後の大輪の花を咲かすかとの期待を抱かせながら、結局伏兵ギリシャに刺された。
グループリーグはイチヌケと目されたスペインも結局だめだった。これも勝てるはずだったギリシャに引き分けたのが効いたのだ。非難の矢面に立たされることになったラウール主将。
トッティの唾棄でケチのついたイタリアは、土壇場で舎弟カッサーノが得点をあげるも、得失点差で敗退。ああ無情。
開催国ポルトガルとのガチンコ勝負でPK戦にもつれこんだイングランドは、またも出ました、ベッカミ主将のボコりで、ハイ消えた。敗退決定。 女性問題を取沙汰されてさんざんな目に遭った直後だけに、心機一転、頭をまるめて挑んだベッカミ主将でしたが、その結末はかなーりイタかった。試合後の会見でも「あそこはほんっと、ピッチがひどくて…」と、またしても言い訳するはめに…
当たりまえの事とはいえサッカーも一寸先は闇。人間万事塞翁が馬なのだ。(ただしベッカミ主将だけは“弱り目に祟り目”“泣きっ面に蜂”でしたが) -- Jリーグはファーストステージが終了。
こちらは横浜Fマリノスが連覇して、どちらかといえば大方の予想を裏切らない結末だった。選手も監督もすでに優勝慣れしてきた様子。よって“塞翁が馬”のことわざには該当しないと思われるマリノスだけれど、あそこは、GKの顔が馬。
(榎本達也、けっこうイケメンだったのに、なにがどうしてああなった。というより、無理矢理でスミマセン)
高木正勝の音楽は苔類シダ類の世界に流れる音のようだ、などと気取ったそぶりでプチデカダンかましてる間に、わが家のベランダでは大変なことが起こっていた。
ごわぁ〜〜〜、キノコはえてる〜! おとといまでは影も形もなかったのに、今朝見たらキノコはえてる〜! びっくりして、梅雨時のベランダを見回すと、他にもこんな生物が。
蚊トンボみたいなカマキリ。コイツはかわいい。 --
読書のことも少し(覚え書き程度に)。
昨日から読み始めた開高健の「ロマネ・コンティ・一九三五年」という短編集。その中の「飽満の種子」という作品が素晴らしい。特に前半、コクトーやグレアム・グリーンを引き合いに出して阿片の魅力を語る部分。痺れんばかりの美しさ。
思うにこれは、ただの明晰さや文章の達者さだけでは決して書くことのできないもの、だろう。もっとはっきり書くなら、これは作家の鬱気質が咲かせた花、鬱の精華とでも呼ぶべきものではないだろうか・・・ ・・・て、あら、また今日もデカダンかましちゃったかしらん。(アレもコレもきっと梅雨のせい)
2004年06月25日(金) |
Journal for people |
きのう一昨日と、二晩続けて洋服を着たまま眠ってしまった。
帰宅して洗濯機を回し、夕飯を作って、食べて、しばらく食卓の椅子で録画したサッカーの試合など眺めているうちにたまらなく眠たくなり、三十分だけ横になってから後片付けをしようと思った。薄くて柔らかい壁に突き当たったような、ソフトな行き止まり感。これ以上は動けない。無理したら、きっとまた頭が痛くなる。
ベッドに横になるとスーッと吸い込まれるように眠った。で、目が覚めてみると夜中の二時半。一昨日は化粧すら落としていない状態だったので、パジャマに着替えて顔を洗い、歯を磨いてから寝直した。きのうは洗顔済み、部屋着という状態だったので、歯だけ磨いて、目覚ましを早めにセットして寝た。翌朝起きてから、シャワー、洗髪、台所の洗い物を片付ける。
それでも、体の言うことを最優先に聞いて、あまり時間を気にせず必要な事から片付けていけば、それなりに生活は回っていくものだ。早起きが何より苦手な私でもちゃんと朝シャンして、紅茶とヨーグルトを食べて出勤した。台所の洗い物が半日遅れたって、特に命に別条はない。がつがつと追いかけさえしなければ、むしろ時間は静かにゆっくりと流れるものなのかもしれない。
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夜。まだ、やりたいことはたくさんあるけれど今日はもうこれまでということにして、白ワインのソーダ割りを作る。そうして、高木正勝のCD、"Journal for people"をかけながら、足裏マッサージをする。冷房でだるくなった足にマッサージオイルを塗ってさすってやる。
"Journal for people"を聴いていて私が思い起こすのは、“Secret life of plants"というスティービー・ワンダーの古いアルバムタイトルだ。頭に浮かぶのはアルバムの音ではなく、あくまでタイトル。『植物たちの隠された生活』という。
"Journal for people"を聴く限りでは、どうも高木正勝の音楽は通常の人間の生活コードと少しずれたところで鳴っている音、という気がしてならない。人間の生活というよりも、まるで、シダや苔類のような密やかな生活を送る植物たちの世界に流れている音、みたいな。
或る植物たちにとっては普通に聴こえている音や音楽。でもそれは通常人間の耳では聴くことが出来ない。その出来ないはずのことをやってみた、植物界の音楽を人間にも聴こえるように音楽家としての自分の脳みそを通して変換してみせたというような。そんな雰囲気が濃厚に漂っている。高木正勝の音楽には。
だから、彼の音楽には通常の人間の言葉というものが存在しない。いわゆる「怒り」とか「悲しみ」とか「歓び」とか、そういう半ばパターン化された人間の感情に相対する音というものがない。
それから、もうひとつ。高木正勝の音楽は聞く側に沈静化、内面の静けさというものを求めてくる。というより、沈静化していないことには上手く聴こえてこないし、楽しめないように出来ているのだ。
この高木正勝の音楽の求めに応じて(アタマがではなく身体が、応じて)、これまでなかなか作り出す事のできなかった静かな時間を持つことができるというのは、うれしいことだ。
シダ類や苔類の世界の言葉(というのは私の勝手な思い込みであるけれど)に耳を傾けながら、つめたく冷えたシャルドネのソーダ割りを飲むと、時間の流れや密度がそれまでと、まるで変わってしまう。逸脱する歓び。
2004年06月22日(火) |
world is so beautiful |
あついっちゅうねん!(台風一過。熊谷で35度だって)
-- amazonから高木正勝のCDとDVDが届きました。
あまり時間が取れないので、"world is so beautiful"というDVDのみザーッと流してみたのですが。仕事で目が疲れているせいか、けっこうきついんです。めまいしそうになる。映像美を堪能しようにも受像装置がガタガタだという…。ピカチュウ。
そのうえ。一番最後に収録されたアルバムタイトル作品"world is so beautiful"の、元気一杯エネルギーを放出する子供たちの映像に思わず口をパクパク。弱った人間にいきなり高濃度の酸素吸わせたらショックのあまり息苦しくなっちゃた、みたいな。疲れきった大人にはあまりにも純度の高い映像でしたねあれは。
高木正勝の音楽っていわゆる電子音楽、つまりアコースティック音楽の対極に位置するものなわけですけれども。しかしながら、電子音学=無機的で冷たい、アコースティック=人間的で暖かい、というあまりにも紋切り型の先入観が強いと、目の前で起きている彼の映像と音が理解できなくなると感じました。なぜなら、彼の場合は無機的な音と人間的な映像が有機的に結びついてひとつの世界を形作っているから。
若いアーティストの作品は、古い世代の固定観念を軽々と超えた地点に成立するのだなぁと嘆息しつつも、お、この音はまるでブライアン・イーノ(アンビエントサウンド以降の)みたいじゃん、などと思ったりも。これからも、まだまだ高木正勝の作品を聴き続けよう(観続けよう)と思います。
2004年06月20日(日) |
胴着をつければ世界一 |
吉田秀彦強し。マーク・ハントを腕ひしぎ逆十字固めで撃破!
サッポロドラフトワン(ビール)とボールド(洗濯洗剤)のCFに出ているときの、あの狛犬が笑ったみたいな顔の持ち主と同じ人物とは思えぬ引き締まった表情。闘志。鋭い眼光と、こういうとき強いものだけが持ち得る落ち着き、静けさ。今日の吉田はすっごいハンサム光線出してましたよ。
今年に入って以来ずっと、あれらのCFを見るたびに情けな〜い思いをしてきた私。特に洗濯物に顔を埋めて「やわらかぁ〜い」というあアレ見るたびに涙ぐんだものだったけれど、もうかまわない。ゆるす。
やっぱり胴着をつけたときの吉田は強いや。にっぽんいち、いや、世界一! -- 今日はおやつにじゃがいもをふかしてみた。 レンジでチンしてバターをのせ、粗挽きの塩こしょうをかけただけのものだけれど、これがけっこう美味しかったのだ。で、記念撮影。
2004年06月18日(金) |
ニック・ホーンビィ、イェー |
本日の購入本。 会社帰りに駅ビルの書店で。
「ハイ・フィデリティ」 N・ホーンビィ(新潮文庫) 「いい人になる方法」 N・ホーンビィ(新潮文庫) 「アホー鳥が行く」 伊集院静/西原理恵子(角川文庫) ニック・ホーンビィ、イェー(好き好き大好き)。伊集院先生はともかく、サイバラに対して抵抗感が失せてきた(むしろ同調気味の)自分がこわい。
恐い夢で目が醒めた。
眼下にものすごくきれいな海が広がっていて、そこでウツボが人を襲っている。私は海面から二十メートルくらい上の断崖の途中の砂地に座って、足下の修羅場から顔を背けている。
耳をすませて声やら音を聴いていると、無傷では済まなかったものの、どうやら下の人々はウツボを追い払うのに成功したようだ。すると今度は私が助けを呼ぶ番だ。どうやってウツボのいる海に入らずに、ここから脱出すればいいのかわからない。
しかし海面からはずいぶん高いところにいるのだ。ここにいる限りは気味の悪い生物に襲われる心配はない、と思ったその刹那、足元から私の身体に這い上がってきた巨大ウツボ(ギャアアアアアーーー!!!)
胴回り二十センチはあろうかという怪物を両手でつかんで、わが身から引き離そうと死にものぐるいになっているところで目が醒めた。目を開けた瞬間、心臓がぎゅーっと痛んだ。
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こんな恐い夢ってあるだろうか。こんな酷い気分は、ユーロ開幕戦で、開催国でありながらいきなりギリシャに負けたポルトガルサポーター以上のものだろう。 しかも、寝違えたのか、起きたら首が痛くて上を向くことが出来なくなっていた。痛い首のまま、テニスのレッスンに出る。あー。 -- テニスの帰り、久々に山野楽器でCDを買って帰る。 数年前から多くの人が口々にほめまくる、キリンジの「ペイパードライバーズミュージック」。
さーっと聴いてみた印象は“あら?もっととんがった音楽だと思ってたわ”。こういう音楽はいまの私の殺伐とした心象(そんな大袈裟なもんか)とはシンクロしないけれど、でもでも、下手したらこりゃ癒されちゃうかも。
で、そんなキリンジ「ペイパードライバーズミュージック」のなかで一番好きだったのが、ラストナンバーの「かどわかされて」。ウツボとはまた別のベクトルで胸締めつけられるこの感じ。泣けるわぁ。甘いわぁ〜。極上のビタースィートなり。すっかりかどわかされました。
雨、湿気。夕方になると今度は寒いうえに、気分まで落ちている。 家に帰って、クナイプ(ドイツの入浴剤)のお風呂にゆっくり浸かる。
う〜ん、やっぱりクナイプだよ。入浴剤はクナイプ! 私の一番のお気に入りはオレンジリンデンバウムで、この匂いをかぐと初めてランカウ島の原生林の中のホテルへ行ったときの楽しい思い出がよみがえる。
朝風呂に入って昼まで遊んで好きなもの食べて昼寝して、起きてまた遊んで、お風呂に入って、着替えて食事に出かけて、帰ってきてからまた部屋で遊んだ。
あのとき、午後海から帰ってきて、太陽に当たって少しくたびれた体をゆっくり浸したのがオレンジリンデンバウムのクナイプを溶かしたお風呂。
まるで小学生の頃の夏休みのように時間の流れがのろくなって、一日がビヨ〜ンと延びていたっけ。あー楽しかったなあ…(しばし脳内リゾート状態)
-- Yonda? CLUBのノベルティの腕時計がもう届いた。四ヶ月位かかると書いてあったのでのんびりかまえていたら、三週間くらいですぐに来た。
時計仕掛けのパンダは、色もシックでなかなか可愛い。これから梅雨が明けて暑くなって、それから秋になって涼しくなってセーターを着るようになったら、つけるんだ。
2004年06月09日(水) |
ディスイズジャパンアワー |
ボコボコにしてやったぜ〜ぃ!(対インド戦) --
こうしてみると、ジーコ日本代表監督が最もうまくコントロールしたのは、中田英寿であったのかもしれない。つまり、中田のプレーではなくて、彼の言動という意味において。
実際、nakata.netTVにおける中田の日本代表批判は、ここまで言っちゃっていいの?、いくら何でも摩擦が生じるのでは?と、聞いているこちらが心配になるほど苛烈なものだった。
それが少なからず影響しての今回の大量得点、圧勝だとしたら、そしてこれがジーコ監督が中田に望んだリーダーシップの結果だとしたら、ジーコのタクラマカンぶりは端倪すべからざるものと言わねばなるまい。
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“ねばなるまい。”とかかたい言葉使っちゃって、あとが続かない。 ここは、久々のソックリさんで雰囲気をソフトにしてから終わりたい。 ◎本日のそっくりさん: ピッチ解説の堀池巧氏 → 見栄晴
きのう。
会社でゲッツ君に、クリムゾンリバーみたか、ごっつこわかったなぁ、と訊いてみた。すると「クリムゾンリバー2」を観るための事前学習用に録画だけしてあるという返事。
そこで「アンタ、あれコッワイでー!マジびびる。あたしなんか怖くて夜トイレに行かれなくなっちゃったんだから!」と警告してあげた。そしたらゲッツ君、まるでお日様みたいににっこにこしながらこう言ったんだ。 「またまたぁ〜!」 そして、すたすたと歩き去ったですよ。…やりきれない。本当にやりきない気分だ。 -- きょう。 大分の叔母さんからの宅急便、不在でなかなか受け取れなかったのをやっと届けてもらう。
なんだろうとドキドキしながら開けてみたら、エレーヌ・グリモーというフランス人ピアニストのCDと、彼女の書いた本が入っていた。 CDは「クレド」、本は「野生のしらべ」というタイトル。
エレーヌ・グリモーはなかなかの美貌で、女優のジュリー・デルピーによく似ている。そして著作の表紙には、そのグリモーが大きな(顔だけでも彼女の二倍はある)オオカミに顔を舐めてもらっている写真が。
なんでもこのグリモーという人は、一匹の雌狼との偶然の出会いによって閉ざされていた自己を解放し、ピアニストとしても飛躍することができた、という人らしい。99年には「ニューヨーク・ウルフ・センター」という狼の保護施設も設立しているそうだ。
とても美しい人だけれど、グリモーからはどこか風変わりで非常にセンシティブな感じがビシビシと伝わってくる。こういうときにも私は、ちょっと怖いなという気持ちになって、少しばっかりびびってしまうのだ。
鬱陶しい雨の中、テニスのクラスに出る。
なぜかこの頃、テニスをしても以前のようには気が晴れない。少し前まではテニスで体を動かすと、疲れた頭がまともになって、ふっ切れたような明るい気分になったものだったけれど。
でもまぁ、そんなことあんまり考えても仕方ないから、家へ帰って熱いお風呂に入ることにする。それから、足のマッサージも。こういうときは自分で自分の心を検分しすぎるのが一番悪いのだ。 -- と、こんなに健気に耐えてるのに。なんなのだ、あの「クリムゾンリバー」って映画(日曜洋画劇場)は。滅茶苦茶怖いし、気持ち悪いし。墓まであばくなっての。犬の解体も不可。おかげで私、心臓まで真っ青よ。ブフゥ〜ン。
もうご覧になりましたか。
トヨタistのコマーシャルムービー、浅野忠信主演の「青い傘」。
ノコギリクワガタ、オオクワガタ、イェー
エンドロールの最後の最後まで要チェックですよ。イェー (期間限定ですのでお早めに)
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