白日の独白
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「御免」と繰返し謝る君を笑う事なんて出来ない。僕だって同じだから。
どんな時でも冷静に対応できるようなあらゆる経験を。 どんな事でも詳細に想定できるような豊かな想像力を。 誰にも引き摺られないような。誰の不安にも呑み込まれないような。 他者に必要とされても、他者を必要としない存在。 強くなりたい。
失っても構わないから出来ることだってある。そもそも君は僕のじゃない。
彼女の家に遊びに行き、御父様とも御挨拶。 手土産のひとつも持って行かない自分の気の利かなさに眩暈。 「君のお家だよ」と言われ恐縮。 彼女がとても健康なのは、大らかそうな御父様の影響だと想った。 僕の不健康さはどこまで隠せるだろうか。 上手く出来なくても構わない。 僕がどこまで出来るのかを、頑張れるのかを知ることが出来ればいい。
2004年08月28日(土) |
analyze me. |
笑顔で話した『僕の話』は僕の全部じゃない。君の欲しがる僕の一部。
話し過ぎたことが怖くなって、必死に「君のことも教えて」と頼む。 君は「何が知りたいの?」と僕に問う。 僕は君に興味はないから、知りたいことなんて何もない。 君は意地悪だ。 結局失った僕の一部を、取り返すことも埋め合わせることも出来ないまま。 自分で手放したのに、自分で望んでいたはずなのに、残ったのは後悔だけ。 カエシテ。
僕はちゃんと独りになれていないから、他人を愛せないのかもしれない。
彼女の家に居候することになりそうです。 マトモな人からは止められました。『メリットは?』と。 僕は無知と好奇心にのみに従い、後先は敢えて考えません。 一応打算も働いておりますし。 ひとつ気掛りがあるとすれば『何故彼女は僕を指名したのか?』 彼女の打算が一体何なのかが解らないです。
少しずつ少しずつ歯車が噛み合わなくなっていって、気付いた時には全てが壊れているような気がしています。
籠原行きの電車に乗ったつもりが、千葉行きの電車に乗っていた。 何でもないような、よくある間違いを犯すのが怖い。 ミスの大小は関係なくて、ミスをすることそのものが怖い。 僕の身一つでは償えずに、影響が他者へ波及するのが嫌なのです。 貴方は僕を『完璧主義者』と言ったけれど、唯の臆病者です。
怠解・怠倦・怠荒・怠倣・怠惰・怠慢
僕の所為なのに、貴方が謝っている。 頭が真っ白になりました。 言葉が出てこない。顔が見れない。 ごめんなさい。本当にごめんなさい。 僕を嫌いにならないで。 僕に失望しないで。 僕を見棄てないで。
其れはまだ僕の中に残っています。時々外に出ようとして僕の息を止めるのです。
貴方の名前が書かれているのを見つけてしまいました。 貴方は今も屈託無く生きているだろうと想われます。 其れが悔しくて口惜しくて・・・・何だか苦しい。 見ないように気付かないように知らない振りしてる。 此れが僕。 普段の僕は一体何様のつもりでいるんだ。 馬鹿で弱くて醜い。 大嫌い。 死んでしまえばいいのに。
不図、想い歩く。
伯父には1度しか会ったことがないのに、何故僕は彼の1日も早い死を願う? 嗚呼。 また僕はお母さんになっている。 伯父に夫の姿を重ねて、彼の死を願う母に僕は同一化している。 同一化させられているとも言えるけれど・・・・けれど選んだのは僕。 伯父に父の姿を重ねて、彼への密やかな復讐劇の白日夢を見る。
存在を否定する気はありません。寧ろそれはそれとして認めているつもりです。幽霊も妖精も魔法使いも。
人智を越えた存在を怖がる気持ちが、僕には解りません。 逢った事もないものをどうして怖がれるのでしょう。 『それ』と出逢って『それ』が恐ろしかったら、その時初めて恐怖の対象にさせて頂きます。 イマジネーションを刺激する『それ等』は、僕にとっては魅力的。 現時点では、僕にとってこの世界で1番怖いのは『人間』です。
そんな話をしたら君は「それって人を信じてないよね」と呟いた。 人を信じるって・・・・そういえばそれも僕には解らない。 信じるとか信じないとかそういう問題じゃないと想う時点で信じていないのだろうか。
ベンチに寝転び見上げた夜空にはバナナムーン。蜩の声も消えて、僕は静かに煙草を燻らす。
僕は貴方の事を知らないのに、貴方は随分と僕の事を買被っていた。 『皆がそう言っていたよ』 恐らく罪のない無邪気な言葉に搦め捕られて、僕は息も出来なくなる。 僕は誉められるも、期待されるのも大嫌いです。 貴方が買被った人間の、左腕をどうぞ観てみて下さい。 自分の存在が他人の中に居るという事実は、僕にとっては恐怖でしかない。
第3の窓に興味を失っている自分を、気味悪く想える間は大丈夫だろうか。
知らない男の手を振り解きながら、呪詛のように呟いた言葉。 『先生に会いたい』 どうしてあの状態でそう想ったのかがわからない。 腕や足に出来た痣を見てもこれといった感慨はない。 血が出なかっただけマシという程度で、一体何をやっていたのかは知りたくも無い。 目撃者に尋ねた所で、肝心なことは大抵はぐらかされるのが落ちだ。 それはしなくてもいいけれど、したくてやっていた経験上で弾き出された答え。
一体全体僕のやっていた事・やっている事・やろうとしている事は何。
『皆の為』にやっていたはずなのに、気付くとその『皆』からひとり・ふたりと抜けていく。 『皆』なんてどこにも居ないけれど、『僕以外の誰か』は確かに居るのに。 『僕の為』と割り切れる程には旨味は見付からない。 唯、時間も場所も『皆』も変わっても、僕は毎回同じ事を繰返している。 きっとそういうものなのだろう。 短気で無駄が大嫌いな僕なのに、一向に学習出来ないのが悲しい。 きっと僕は寂しいんだ。
見れなくなった夢の代わりの白日夢。何かを越え、何かをなくした。
自動販売機の横で、乳母車に乗せられた子供が本当にすやすやと眠っていた。 母親はちょっとした用事で子供を置いていったようだ。 通過待ちの電車のドアは開かれていて、多分母親が戻ってくる少し前に閉まると想う。 乳母車をその電車に乗せて、僕は向かいのホームから出発する電車に飛び乗ったらどうだろう。 驚く母親も、不安で泣く子供も、困惑する周囲の様子もわからないけれど、きっと僕のこともわからない。
だけど今はまだ大丈夫。 僕は立ち上がらずに、母親が戻ってくる姿を待っていられる。
僕は君だけの僕なのに、君は僕だけの君じゃない。
僕が大好きになった人は、1年で『何となく』なくなる。 物理的接触が減ったにせよ、僕が手放したにせよ、僕が居なくても君は独りじゃない。 そんな君を見て僕は、また『特別』になれなかったのだと知る。 そして繰り返していく内に、僕は心動かされることを捨ててしまった。 故に『忘れられた存在』となることを望むのです。
2004年08月01日(日) |
禁鳥の夏、弐本の夏。 |
何かが変われば何かが変わるのは、所詮この全ては僕の主観だから。
僕、空虚な言葉遊びを『楽しい』と想えてる。 夏の涼しい夕暮れで、生麦酒でほろ酔い気分で、花火が綺麗。 日々に忙殺されていればそれがしあわせのように感じられる。 このまま殺されちゃえればいいのに。
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