白日の独白
索引|←|→
空虚な会話をあからさまに馬鹿にしているのに心底求めているのは僕。
綺麗な顔をした突拍子もないことをする面白い彼女がいた。 僕は彼女の容姿も性格も好きじゃなかったけれど、その人生は好きだった。 逢うたびに僕がにっこりと笑うと、それは合図となって彼女は自分の話をした。 僕がせがまなくても、彼女もまた人生を誰かに聞かせたかったのだと想う。 暫く音信不通となっていたが、最近になって昔の男と見知らぬ土地で暮し始めたと聞いた。 彼女の話を聞けなくなることに少しだけがっかりした。 しかしそのがっかりも数ヶ月の間のことだった。 共通の友人から今朝方メールが来たのだ。 彼女が男と別れて今は南の島にいると書いてあった。 僕はモニターを見ながら両手を叩いて大笑いした。 彼女は決して期待を裏切らない。 彼女の異常な人生は、きっとこれからも続く。
御酒に纏わる全てが嫌いだ。 御酒の味も嫌いだし御酒の席も嫌い。 でも『酒の所為だ』と開き直っている自分が一番嫌だ。 飲み始めると一切の自制が効かなくなる。 僕は御酒を飲むと全く眠れなくなる。 記憶が無くなってもまだ飲んでいる。 家中の酒がなくなるまで飲んでしまう。 本当はコントロールしようと想えば出来る。のにしない。 進んで醜い行いをしているようだ。それを望んでいるようだ。 そういうのって嫌。 結局『飲まない』という選択肢しかない。 『適度』という言葉は僕には適用出来ないのだ。
彼が死ぬ時まで僕は此処に居ないといけないような気がしました。 何も出来ない(しない)僕がただ存在している事に意味があるなんて。 どうしたって僕は、彼と居る事を恐ろしいと想わずにはいられないのです。
情緒は比較的安定。 社会的な適応もまずまず。 対人関係も特段負荷はなし。 にも拘らず現在過食期。 よって身体像に関する嫌悪感は甚だしい。 あーもー死にたい。
小説を読んで映画を観て音楽を聴いて美術館へ行く。 当たり障りの無い趣味を網羅しているような生活。 逃げてるだけだ どんどん馬鹿になる 無駄なんだよ 楽しい想いだけが欲しくて首を絞めている。
死生観とでも言うのだろうか。 死を身近に感じた時の姿勢と言うべきか。 一貫させたい。 軸がぶれる感じが気持ち悪い。 『何』を『どう』 まずはそこからだ。
|