ぐりとぐら ぐりとぐらぐら ぐりとぐら おすすめ本を選ぶ愉しさ
理念持つ企業であればこれほどのもぐら叩きはないはずなのに
藍無限 願いの糸のその先が示したあいのゆくえはいずこ
こまやかな水の粒子の壁向こう 微笑む顔のさびしげなこと
須磨越えて京の都にかかりたる夢の浮橋渡る日はいつ
積読の本の扉を開くとき 時代の風が微かに薫る
書架めぐり目当ての本を探すとき 思い出すのはあの夏のこと
虫の音に心を澄まし耳澄まし 秋の夜長を心待ちして
琴線に触れて吹く風柔らかく 秋がもうすぐ来るよと告げる
嵐去り夕月かかる空淡く 茜に染まり雲が流れる
胸の中激しい風を秘めながら ひたすら画面眺めて止めて
ぽこあぽこ ゆっくり歩くこれからは 再び君のそばに立つまで
夢の中しゃあしゃあと鳴く熊蝉の声目覚めても耳に残れば
緑陰で本の頁をめくるたび 流れる刻が濃密になる
2001年08月17日(金) |
ブルーベリー・ブリス |
青い実の風吹き渡り安らぎを抱えて夢の入口に立つ
会社には長くいるけどできないの 言い切る強さ 私も欲しい
遠花火静かに上がり流れ去る 星屑のよにきらめきながら
朝早くボスが珈琲淹れる日の話はろくなことがないけど
盆休み 波乗るボクをさておいて 仕事に励む我のため息
ほっこりと京のことばに癒されて 短き夏の夢の続きは
書庫に降り文献探すひとときの満ち足りた刻 友と語らう
空の青 波の白さを際立たせ 光の海で君が微笑む
アフリカの風を運んで紅き茶の香り立つまで 厨に立てば
低く雲流れる中に背伸びするクレーンの影黒く大きく
能楽の調べが響く街角で しばし愉しむタイムトラベル
まつり果て静まり返る境内に ちりちりりんと風鈴が鳴る
年下の君を見送る日が来ると思わずにいた遠いあの夏
夜も更けて祭囃子も静まれば 涼しい風が通り抜けてく
気に入りのビールを買いに途中下車 のぼせた月もあきれ顔して
穏やかに仕事ができる幸せを抱きしめるよな珈琲の香よ
いつの間に暦一枚過ぎたこと感慨深く思う八月
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