過去形で語ることしかできないの 想いは募り過去へと辿る
花なんて咲かせてないと言うように若葉が揺れて初夏となる
爆睡をしたいあのときあの頃の日常会話バブルの記憶
初夏の煌く海を眺めつつ過ぎた時間を考えている
花みずき満開となりこれからの空の青さを引き立てている
とりあえず受注業務をやり終えて次の段取り考えている
連休の前にひとまず片づける仕事のリスト作るひととき
殺界という言葉など思いつつ後始末する午後の長さよ
言い訳は聞かないからね 淡々と後始末して背中で怒る
山吹の華やかなればこれからの仕事も少しうまくいくかも
伝え得ぬ想いを残しイベントは果て流れ星君は消え行く
春の虹大きくかかるその空を通り過ぎてく想いは幾多
工程も管理できないボスのため 苦労尽きない道のり思う
ストレスと無縁のボスの能天気 部下の健康蝕んでいく
歓迎の宴にも来ない役員の影の薄さが気にかかる夜
花屑が風に舞いつつこの春の桜の終わり告げ通り過ぐ
週明けの扉を開くその声を聞けないことの寂しさ夜のしじまに
カタログを熟読しつつ究極の選択のため悩んでおりぬ
春雨が花屑を染め憂い増す心を染めて降りしきる午後
週末がようやく来たと安堵して机の上を片づけている
タイトルに頷きながらどこにでもあることなのね 納得をする
段取りはあなたの辞書にない言葉? ならばしかたがないことだけど
結論もない独演の続く夜は割り切れなさも降り積もっていく
混雑で入学式と思い知る明日から五分早く出ようか
遠い日の記憶の中の桜花花びら散らし夢路に誘う
桜飴この時期ここで買うものと決めてた美学今はいずこに
満開の桜の下を通り抜け家路を急ぐ週末なれば
欲しい人取り合うような心地して花いちもんめふと口ずさむ
花散らし流れる雨が淡く濃く灰色の空染めてゆく午後
満開の桜の下を歩むとき満たされるもの感じておりぬ
|