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2008年07月14日(月) ■ |
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前後(2) |
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彼の正面も背中にあって 目や鼻や耳も逆方向についているので
前向きな方の見据えているものが まったく後ろ向きでしか見聞きなどできないものらしく 特に彼らしいことなどは 後ろ向きにしか気付かないらしく、そのうえ 前向きに避けなければならないものから 進んで接していってしまうものなのでそのせいもあって
逃げるな、とお叱りを頂くばかりの彼にしてみれば 前後いったいどちらへ逃げてはいけないのか、と そのたび混乱してしまうばかりであるらしく
けれどもどちらかといえば 現実であることこそ矛盾であるのが道理であったり なにか言うことが別のなにかを言わないことでもあったり どうあってほしいか、がどうなってるのかを 理解する事よりも先にきたりするものなので
同じく後ろ向き、けれど口先ばかりの 私による説得もむなしく彼はやっぱり あきらめなければならない事から 逃げ続けてばかりいるようなのだ
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