妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【時雨沢恵一 電撃文庫】
びっくりした・・。
まずは、順を追って感想書きましょうか。 これから、この本を読みたい人は、読まない方がいいですよ。 なんの予備知識も無く読んだ方が、楽しいと思います。
では、短編形式の本なので。
「人の痛みが分る国」 なるほどなるほど。 皮肉っぽい、タイトルのつけ方が好きです。 この話のときからキノは・・・
「多数決の国」 ブラックだなぁ。 こういう、極端な話、わかり易い割に、あまり誰もやらないですよね。 ブラックな絵本みたい。
「レールの上の三人の男」 シュールだなぁ・・・。 最後に余計なオチとかなくていいですね。 ほら、キノがどうにか三人の男をまとめるとか、そういう解決策を出さなくて。
「コロシアム」 いぬ〜いぬ〜〜〜〜かわいい〜〜 「シズ様がそうおっしゃるのなら」 しゃべったっ!? エルメス並にびっくりしましたよ。 犬は好きなんですが、しゃべるのはちょっと嫌です。 どうしてしゃべらなきゃいけないんでしょう。そこに、人間の傲慢さを感じます(大袈裟ですか) エルメスはいいんです。機械ですから。 シズとは再会するんでしょうか。
「大人の国」 これが、私を驚かせた一編です。 どういうことだー・・・。 今までの話のキノっていうのは、じゃあどっちのキノだったのでしょうか? 地の文では男であることを強調するようなことが書かれていましたが。 「私」に会う前の、キノってことでしょうか。 そして、初代のエルメスってことでしょうか。 それとも、最初から「私」だったんでしょうか。 それはちょっと違和感を感じます。
しかし、話的には好きですよ。これ。 でもどういうことなんだー・・・
「平和な国」 これは、明らかに女の子の方のキノですね。 そう書いてますから。 うう。嫌な話だなぁ。 どこもかしこも。
「森の中で・b」「森の中で・a」 ほうほう。繋がっていたわけですね。 で、このキノは女の子の方ですよね。 aからbに繋がっているとしたら。
まあ、しかし、表紙の絵からキノっていうのは幼い少年だと思っていたから、中身のキノの描写に違和感を持っていたのですが、キノにこんな秘密が有ったというなら、表紙のキノも納得できるような気がします。 単に作者の画風かもしれませんが・・・。
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