妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【連城三紀彦 角川春樹事務所】
大どんでん返しを強調されすぎたせいか、いやそうでもなかったけど?みたいな読後感。 こんなに厚くなくてもいいんじゃないの。 ドラマ化したらよさそうな話しだなぁと思いました。 もう少し叙述トリック入ってるのかと思わせる語り口だったんだけど…。 川田のターンが凄いつまんなくてどうしようかと思った。 くどくど疑う割りになにも具体的に行動しないし、女に心酔する過程もなんか納得しかねた。 ご都合主義と取られても仕方ないのでは。 他にはあれは伏線じゃないのかよ!みたいなシーンが色々あった。メロンとか、蜂と造花とか、歯医者の隣人とか・・・。 登場人物たちが都合よく動きすぎる。なぜそのことを、警察に言わない!と思うことがやたら多かった。 んで、あの血液どっから調達したのよ。
以下、トリックに関するネタバレ。
それで結局、蘭ってなんなのよ、と。 「最後で最大の事件」に関しては、不自然すぎてすぐに偽警官だとばれてしまうし。 賢い者(という設定)同士がお互いを称えあうという寒い状況。しんどい。 全体的に、頭が切れるというのをエピソードで書かないで、そのままの言葉で表現しちゃってるところに説得力が感じられなかった。 母と子がお互いに相手が誘拐されていると思い込んでいる、という点だけ面白かった。
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