妄言読書日記
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2010年03月15日(月) |
『スイートリトルライズ』『シャーロック・ホームズ』(映) |
【監督:矢崎仁司 日本】
中谷さんがひたすら美しいなぁという映画。 一言で言えばW不倫の話しなんだけれど、W不倫という題材を使った人と人が一緒にいることのどうしようもない寂しさを表現してる物語なんだろうと思いました。 江國香織の小説そのままのセリフなんだろうなぁという詩的セリフの多くが、むずがゆい。 「こんなのスイートじゃない」みたいな。と、唐突な言葉だな・・・と思いつつ、そんな浮世離れなキャラとセリフをやりきった中谷美紀は本当に上手いなぁ。大好き。 相変わらず、人はいいけどどうも愚図な夫をやってる大森南朋も、セリフが少なく難しい役どころですが、好演。 しかしたまには浮気される夫の役から離れてもらいたいなぁ。今回は自分も浮気するんだけど。それもまた受身の浮気。
ぎりっぎりの清潔感をキープしてて、いい映画。 でもやっぱ共感は全然しない。
+++++++++ 【監督:ガイ・リッチー アメリカ】
子どもの頃に読んだっきりだったから最初、このキャスト発表があった時「えぇー?」と思い、続いて思いっきりアクションな予告を見てさらに「うえぇー??」と思ったんですが、今、よくよく読み返すとそんなに意外でもなかった。 ホームズはもうあらゆるパロディがなされているし、今更アクションでも別に驚くほどのことでもないよね。うん。 むしろ、観てみたら案外ホームズはホームズだったし、ワトソンくんもワトソンくんだった。
ストーリーとなる事件はオリジナル。 ワトソンくんが結婚するからもうコンビ解消!って言ってる辺りのお話し。 (個人的希望としては同居時代からスタートして欲しかったけど…) 出て行くなんていやだいやだとごね、婚約者にもいちゃもんつける、ダメ男ホームズ。 ホームズ読んだことない人はえー?と思うかもしれないけど、原作ホームズはもっと性格悪いし、ダメっこですから、ロバート版なんて可愛いもんだと思う。
しかし、アクション主体とはいえ、ミステリー部分があまりにお粗末。もうちょっとがんばってくれても・・・。 結局、特殊な薬品を使った、とか、特殊な機械を使った、とかなんとかで解決されたトリックが多々ありすぎ。 特殊なもん使えばそりゃなんでもありだよ!! 一応、伏線としてちゃんとシーン挿入してたでしょ?みたいな感じで、伏線回収してくるんだけれど、あんな黒魔術みたいな物体見せられても何がなんだかわからんよ!! と、ちらっと思いました。まぁ、いいんですけど。その辺にはあまり期待してなかったから。 ホームズって本格ミステリーかと言われると、やや微妙な部分もあるし。
とまぁ、事件としては微妙きわまるんですが、なんかもーホームズがえらい可愛かったからもうなんでもいいやーという気分。 ワトソンくんはジュード・ロウなんで、言うまでもなく男前だし。ありだと思います! 別にずんぐりむっくりしてる必要はないんですよねぇ。そういや。刷り込み怖い。 ただ、映画開始前に『アイアンマン2』の予告流れてたので、アクションシーンになるとどうにも、ホームズが社長に見えてきて、「変身したらいいよ!社長!!」と思うことしきり。
アイリーンも可愛かったけど、もうちょっと出番抑え気味でよろしくお願いしたい。 そんなにアイリーン出すなら、メアリーももっと出してくれればいいのに。メアリーは最初、地味な女優さんだなーと思ったんですがいいキャラだね。ワトソンくん、いいセンスだよ。
拳闘シーンが、なにやら香港映画みたいなだぁと思ってたんですが、エンディング曲がまたジャッキー映画かと思うような曲で、ひょっとしてその辺のイメージがあったんでしょうかねぇ。ホームズと香港映画・・・。 あの曲はどうなのかと思うけど。
名前だけ登場のモリアーティ教授でしたので、続編には出てくるんでしょうか。 別に出てこなくてもいいんだけど、続編作るならもうちょっと原作の事件取り入れてくれるとうれしいなぁ。
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