妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2010年03月18日(木) |
『フィリップ、きみを愛してる!』(映) |
【監督:ジョン・レクア/グレン・フィカーラ アメリカ】
刑務所で恋に落ちた相手に愛してるを伝えるために、何度も脱獄を繰り返す男の話、ってことで純愛ものを想像したんですが、ちょっと違う。 スティーブンの虚言癖がひたすら哀しい。 元妻も、元恋人も、フィリップも凄くいい人たちで、スティーブンのことを愛しているのに、どうしても人を謀ることがやめられない。 どうしても虚飾がやめられず、結局詐欺を繰り返し、フィリップにすら本当のことを言えず、フィリップに会いたい一心で脱獄を繰り返すようにも見えるけれど、本当に愛しているならフィリップを巻き込むような脱獄をすることもないだろうし、ずっと長く一緒にいられる方法を取ることもできるのにそうできない。 コメディータッチで描かれているけれど、どこか哀しい気分になる。 スティーブンの他者を思う気持ちの欠如が哀しい気分にさせるんだろうなぁ。 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』みたいに更正してくれないかな、と思ったんですが・・・。 実話で、いまだにスティーブンが生きてるだけに、どうにか気づいて欲しいなぁと思わずにいられません。
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