妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2011年09月23日(金) |
『有頂天家族』(小) |
【森見登美彦 幻冬舎文庫】
堅物だけど小物な長男、井戸の中に引きこもって蛙になった次男、阿呆なマイペース三男、すぐに尻尾が出てしまう四男、という狸四兄弟とその母親、下鴨一家の物語。 語りは三男。 老いぼれ天狗や、元人間だった天狗・弁天やら、金曜倶楽部などが入り乱れて、今回も京都を騒がせています。 とにかく狸兄弟がふかふかころころと可愛らしい。 基本、人間に化けているのだけれど、時々尻尾が出るのが愛らしい。 三男と赤玉先生の素直じゃないやり取りも可笑しく可愛いし、元許婚の海星も可愛い。 可愛い可愛いと思っていたら、偉大な父親の死の真相がわかったり、しんみりさせる。 下鴨家の話はまた読みたいです。
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