妄言読書日記
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2011年11月25日(金) 『風の如く水の如く』(小)

【安部龍太郎 集英社】

関ヶ原合戦後に、黒田如水が東軍を裏切っていたのかどうかを調べる、本多正純や、その調べを受ける、黒田長政や竹中半兵衛の息子重門の視点から書かれた小説。
時系列が前後する上、関ヶ原にいたるまでにあった諸々の事件なども絡めてあるので、関ヶ原の合戦がどんなものだったか、少なくても東軍、西軍の面子を把握していないと訳がわからなくなるであろう、中〜上級者向けの内容。
私もそこまで詳しくないから、途中訳がわからなくなってました。

関ヶ原は三成と家康の争いと言われているが、第三勢力として如水が裏で暗躍していたのではないかという説に則ったものですが、詳しくないのでどれくらい的を射ているかはなんとも。
まあ、しかし本当にこれだけ暗躍してたら黒田家こんなに領地もらえてたかな、もらえてたとしても、その後今に至るまでお家が残ったかな、という気もしますけど。

しかしこの手の小説にしては珍しく、如水、家康、三成それぞれが悪人に書かれてなくてよかったです。
黒田親子に確執があったのがちょっと残念だったけど。

最後まで読んで、風の如くがだれのことかわかります。
風……?とちょっと思いますけど。



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