2013年03月01日(金) |
2013・J1順位予想 |
早いもので、J1の予想を掲載する季節がやってきた。きょうから3月なのだ。2013・J1順位を、以下のとおり予想する。
(1)名古屋グランパス、(2)FC東京、(3)川崎フロンターレ、(4)浦和レッズ、(5)柏レイソル、(6)鹿島アントラーズ、(7)清水エスパルス、(8)大宮アルディージャ、(9)セレッソ大阪、(10)サガン鳥栖、(11)ジュビロ磐田、(12)横浜F・マリノス、(13)サンフレッチェ広島、(14)ベガルタ仙台、(15)アルビレックス新潟、(16)ヴァンフォーレ甲府、(17)湘南ベルマーレ、(18)大分トリニータ
◎2012シーズンの順位
昨シーズンの順位をおさらいしておこう。
(1)サンフレッチェ広島、(2)ベガルタ仙台、(3)浦和レッズ、(以上、ACL出場枠。もう1枠は、天皇杯優勝チームの柏)、(4)横浜F・マリノス、(5)サガン鳥栖、(6)柏レイソル、(7)名古屋グランパス、(8)川崎フロンターレ、(9)清水エスパルス、(10)FC東京、(11)鹿島アントラーズ、(12)ジュビロ磐田、(13)大宮アルディージャ、(14)セレッソ大阪、(15)アルビレックス新潟、(以下、J2降格枠)、(16)ヴィッセル神戸、(17)ガンバ大阪、(18)コンサドーレ札幌
昨シーズンのサプライズは、強豪のG大阪と積極補強で前評判が高かった神戸の降格。たしか昨年のいまごろ、ザッケローニ代表監督が、J1の注目チームの1つとして神戸を挙げていたことが思い出される。プロの目から見ても神戸が降格するとは思っていなかったようだ。
もちろん、G大阪の降格も神戸以上の驚き。G大阪の場合は、監督人事のミスという、フロントの失敗が主因。選手の責任は薄い。ただ、日本代表のDF今野がチームになじめなかったことも大きな痛手であった。ダメなときは、いろいろとあるものだ。
◎ACL出場とリーグ順位の相関性
さて、2011年の順位表をみてみると、(1)柏レイソル、(2)名古屋グランパス、(3)ガンバ大阪、(4)ベガルタ仙台、(5)横浜F・マリノス、(6)鹿島アントラーズ、(7)サンフレッチェ広島、(8)ジュビロ磐田、(9)ヴィッセル神戸、(10)清水エスパルス、(11)川崎フロンターレ、(12)セレッソ大阪、(13)大宮アルディージャ、(14)アルビレックス新潟、(15)浦和レッズ、(降格)(16)ヴァンフォーレ甲府、(17)アビスパ福岡、(18)モンテディオ山形――となっていた。
ACLに出場した柏、名古屋、ガンバ大阪(もう1チームは、天皇杯優勝チームの当時J2優勝のFC東京)の上位3チームが、いずれも順位を下げた。柏が前年の優勝から6位へ後退、名古屋が同2位から7位へ後退、G大阪は同3位から17位と一挙にJ2に降格した。J2優勝で昇格したFC東京は天皇杯を制しACLに出場したのだが、J1では10位と振るわなかった。
ACL出場クラブは、リーグ戦で昨年より順位を落とすことが少なからず起こり得る。理由は簡単で、シーズン開始前の移動とアウエーの戦いでコンディションを崩し、リーグの序盤に流れをつかめないためだ。フィジカル、メンタル両面のスタミナ不足及び選手層の薄さが、ACLとリーグ戦との両立を阻む。これを克服するにはとにかく、チーム戦力アップを象徴する補強が重要となる。選手層の厚さが順位を上げる、といって過言でない。だから、予想も、補強を中心にして立てることになる。
◎戦力補強では浦和がダントツ
2012シーズン優勝した広島は、目立った新戦力の補強はない。DF森脇良太が浦和に移籍した分、戦力は低下している。新人の台頭があったとしても、この選手層でACLとリーグの両立は困難だろう。
昨年2位の仙台には、MF佐々木勇人(←G大阪)、MFヘベルチ(←草津)、MFジオゴ(←レシフェ)が加入した。ジオゴがどんな選手かわからないが、それほどの戦力とは思えない。MF関口訓充が浦和に移籍した分と相殺して、ほぼ前年と変わらない。ACLに出場する分、チーム力はマイナスとなろう。広島と同様、ACLとリーグ戦の両立は困難とみる。
昨年3位の浦和は、DF森脇良太(←広島)、DF那須大亮(←柏)、MF関口訓充(←仙台)、FW興侶真三(←鹿島)と、大幅な戦力アップを図った。ACLを無難に乗り切れば、上位はもちろん、優勝戦線に絡める力はある。
柏もいい補強をした。DF鈴木大輔(←新潟)、MF谷口博之(←横浜F・M)、MF狩野健太(同)、FWクレオ(←中国・広州)と、手堅い人選だ。なかでも、長身のFWクレオの加入は、課題だったポストプレーが可能となり、攻撃の選択肢を増やすことになった。ただし、ネルシーニョが採択しようとしている3バックは、どうだろうか。
優勝候補にした名古屋は、昨シーズン故障したケネディ、ダニルソンがいまのところ順調に仕上がっているようだ。FW矢野貴章の加入もプラス。ベテラン中心のチームだが、ACL出場がないぶん、チームコンディションは維持できる。ベテラン選手が「最後の花」を咲かせるシーズンではないか。
◎2013シーズンは大混戦
2013シーズンは、全体として、補強におけるサプライズはない。期待された欧州・南米のビッグネームの加入もない。若手の欧州移籍もほぼ出尽くした感があり、グローバルな選手間の動きが少なく、なんとも寂しい。このままならば、Jリーグにおける(サッカーの)ガラパゴス化が心配される。唯一の発展の道は、若手の成長と既存戦力の底上げという独自進化しか残されていないというわけ。
そんなこんなで、順位予想のモチベーションも低くなる。大雑把に言えば、どこが優勝してもおかしくないし、どこが降格しても不思議ではないということ。強豪が特化されている欧州有力リーグ(プレミア、スペイン、セリエ・・・)のあり方が理想だとはいわないが、人気、実力において世界レベルのクラブチームがJリーグ出現しないかぎり、日本サッカーの未来は暗い。
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