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2014年03月30日(日) 阿部慎之助(読売)は限界か

公式戦たった2試合で、どうこう言うのはバカげている――そのことを承知のうえで敢えて言う。読売の主砲・阿部慎之助がおかしい。開幕2試合の成績は10打席8打数2安打、打率2割5分、打点・本塁打はゼロ。

阪神との第二戦(3月29日)では、本塁タッチプレーを怠って阪神にやらずもがなの決勝点を与えてしまった。痛恨のボーンヘッドで、読売は試合を落とした。阿部も読売も開幕ダッシュに失敗した。

阿部はひょっとすると、2013日本シリーズの不振を引きずっているのかもしれない。2013シーズンは打率2割9分6厘、32本塁打、91打点の成績で、悪くなかった。ところが、楽天との日本シリーズに入ると、阿部はまったく打てなくなった。7試合に出場して22打数2安打、本塁打、打点ともに0、打率9分1厘という惨憺たる成績だった。阿部は今年35歳、14シーズン目に入った。しかも捕手という激務である。衰えが来ても仕方がない。

筆者が敢えて、阿部がおかしいと指摘した根拠は、29日の阪神戦最終イニング、阪神の新クローザ―・呉昇桓のスピードボールを打ち損じ、内野フライを打ち上げたシーンからだ。速球に凡フライというのは珍しくないシーンだが、昨年の日本シリーズでも阿部は同じような内野フライを打ち上げて凡退を繰り返していた。阿部の打撃に、明らかに狂いが生じている兆候のように筆者には思えた。

阿部はキャンプインから本調子ではなかったようだ。首を痛めてオープン戦を休んだ、との報道もあった。ルーキーの小林誠司をテストするためにオープン戦に出場しなかったというわけではない。阿部はDHでも出場しなかったのだから。

阿部のスタートダッシュの失敗はコンディション不良なのか、それとも限界なのか。そのことが判明するのにはもうちょっと時間が必要なのだろうが、筆者の直感では、どうも後者のような気がしてならない。そうなると、今シーズンの読売は深刻な危機に見舞われることになる。読売が独走しないぶん、セリーグはおもしろい。


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